~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩

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ジークは平然としながら
「そうですよ。」と紅茶のおかわりを一口飲みながら言った。

王が「それならなぜだ。マリーナに、お前の色のドレスを贈っていた。マリーナは青で。
ローズマリーは、青以外のドレスを着ていたぞ。特に緑色のドレスを着ていたな。」

「そうね。緑色のドレスばかりだわ。それに~隣国で人気のドレスね。隣国に知り合いがいるのかしらね。ローズマリーによく似合っていたわ。」

ジークは嫌な顔をしていた。

「それにだ。報告によれば、二人で散歩やお茶会をしていただろう?どう見てもジークが好きなのはマリーナと思うだろう。」

「そうよね。私のところにも、そう報告されているわ。他の候補には、ほとんど交流もしていないのに。なので。そろそろ決めてもらって、候補から外して欲しいと。ほら。嫁ぎ先を探さないといけないから。だから。今回マリーナで発表しようと考えていたのよ。それなのに~」

「そう言われましても。ドレスに関しては、俺も困ってたんですよ。ドレスはローズマリーに贈っているのに、必ずあの女が着てくるんですよ。サイズも違うのに。どうしてあの女のサイズになるのか。どこに注文してもあの女のサイズになるんです。靴もそうですよ。アクセサリーもローズマリーを、イメージして注文しているのに。あの女が付けてきても似合わない。
(それに~忌々しいあいつの緑を着てくる。)」

(マリーナもそれなりに、似合っているから違和感がなかったのか。)

「お茶会や散歩も誘っているのは、ローズマリーだ。婚約者候補が集まる日。他の候補を無視してローズマリーを誘いに行くと。用事があるからと、あの女の代わりにおいていくんですよ。義理の妹になるから、仕方がなく相手をしてやっているのに。あの女(怒)俺に寵愛されている。自分が婚約者に決まったと。嘘を触れまわっているんですよ。あんな馬鹿女に。」

「ジークの俺発言や、口が悪いの久しぶりに聞いたな。」

「そうですね。相当苛ついているのね。」

「それでだか。その話から足を不自由にする事につながるのだ?」
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