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411話

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見学はとても楽しかった。

いろんな露店のお店が並んでいた。アクセサリーを作りながら売っていたお店の前に、ファストが立ち止まった。

女性達は、宝石みたいにキラキラしている石を特に見ていた。

それを見てファストが「きれいだろ。近くにある洞窟から採掘できる石だ。武器の飾りにつける者もいるぞ。ま、特に人気はアクセサリーだけどな。恋人とお揃いにするのも流行っているみたいだ。いろんな風に使えるから、他の村とかにも評判の品だ。」

「へぇ~お土産にいいかも。」

「うん。うん。」

それからいろいろと見て歩いていると

「みなさん。
お久しぶりで~す。」と声をかけてきた方を向くと

「あ。ライムさんじゃないですか。どうしてここに?あ。ライムさんが住んでいる村でしたね。はは。いて当たり前でしたね。ごめんなさい。」

「ふふ。確かにそうですね。会えて良かったです。ほら。この頃町で受付の仕事がなかったから。他の村でのイベントの受付の仕事にいったりしているんですよ。もしかしたら、会えなかったかも。」

「すごいですね。そうだ。町長にイベント開催を頼んでみますね。」

「お願いするね♪あ。宴はお手伝いで参加するね。父さん達にも頼まれてたんだ。」

「父さん達って~もしかして。ヨークさん達の事?」

「うん。私あそこの娘なんだ。お父さん。熊でガッシリしているから怖そうだけど、優しいから怖がらないであげてね。」

「… …」なんて言っていいか、わからなかった。

「あ。呼び止めてごめんね。
じゃ~また後でね。」と走って行った。

「さぁ~。あっちで果物取りと、簡単なお菓子作りを体験してから、宿に戻るぞ。」

「「はい。」」
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