交換しよう

クラゲ散歩

文字の大きさ
上 下
5 / 11

5

しおりを挟む

これが最後の予感がして。
焦りながら。必死に。

「すみません。あの~。実はですね。幼い時にですね。いなくなった私の母に。その~あまりにも似ているので。あの~少しの時間でいいので。お話をさせてもらっても、いいでしょうか?お願いします。」と頭を下げた。

母親?は、あまりにも必死な声に。困った顔をしながら「仕方がないわね。」と話だけでも聞こうと動く前に。

母親の手を離した男の子が、近くに来た。

そして。俺をしゃがませ耳元で。

低い声で「今更さぁ~。なにを言っているんだよ。あ。そうか。あの時の記憶はないんだよね。普通は二度と会わないから、気にしなかったけど。まれに。君みたいに、出くわす事もあるけどさぁ~。面倒だし。思い出させてあげるよ。そうそう。交換こしたんだから、今更かえしてあげないよ。バイバイ。これから彼女と、幸せになるんでしょう?なにも知らなかったら、できたかも知れないね。でも…自分の欲のために。安易に返事をしたために。自分がおかした罪に。(ハハ)押し潰されちゃうかもね。」

「~○○○」

高い声に戻り「あ。ママが僕を呼んでいるから、行くね♪あ!そうだ。お礼だけ言っておくね。僕に[ママ]をくれて。ありがとう。」

男の子は母親の元に行き、手を繋ぎながら帰って行った。

俺は~男の子の言っていた意味がわからず、2人の後ろ姿を見ていた。

しおりを挟む

処理中です...