金色の蝶

マロングラッセ

文字の大きさ
上 下
1 / 4
第一章

不思議な出来事

しおりを挟む
                                                     私,小5の女子、田中まりあ。今日の朝は鳥のさえずりとともに気持ち良く起きることができたので、気分はすっきりしている。いつものようにチーズトーストをかじっていると、パッと視界が白くなった。
何だろうと思ったけど、お母さんに言うと心配されるのでやめておいた。

その日は特別、勉強がはかどらなかった。朝に視界が白くなったのがずっと気になって、集中できなかったからだ。先生に、
「おい、田中、集中しろ」 
と言われたぐらいだ。みんなにクスクス笑われてはずかしかった。

帰り道、親友のアオイ(アオ)に聞かれた。
「ねえ、なんか今日おかしくなかった?」
図星を刺されてしまった。もうどうしようもないけど、朝に視界が白くなったことを言うと心配させてしまう。
でも言わないとアオの心はもやもやだ。
「アオ、あのね…今日の朝にね、パッと視界が白くなったの。」  
「えっ「、それで、そのことが気になってたの?」
「うん」
アオなら誰にも言わないでくれると信じて言うと、少しスッキリした。
「でも、私、聞いたことあるよ。不意に変な事が起こった人が、金色の蝶を見つけるとどうかっとかって。」
「そこのどうかが気になるなあ。」
「わすれちゃった。」
アオがウインクする。私ははあとため息をついた。
もっと朝のことが気になってきた。
しおりを挟む

処理中です...