金色の蝶

マロングラッセ

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第一章

あの日のきっかけ

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ようやく、謎が解けそうになったころ、

「田中さん、なんでそのページばっか見てるの?」
「あっ、えっ、あの...」
「いや、あのね、こんなことが起こったことがあって。」
「視界が白くなったの?」
「うん。」
「うそ、俺といっしょじゃん!」
「え!」

まさか、私と同じ経験をしていたなんて!

「まさか、そのことでこの本を読んだの?」
「うん。」
「私、アオから聞いたことあるの。なんか、金色の蝶がどうかって。」
「やっぱ、つながりがあるのかも。」
「なんて書いてあるのかな。」

本をのぞき込むと、

『ふいに視界が白くなった人が、ある方法で金色の蝶を見つけると、魔法の力が使えるようになる。』

私たちは顔を見合わせた。
そして、「ある方法」が書いてある次のページを
ゆっくりとめくるのだった。
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