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おまけ 8.5 sideぴちゃん
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「ほんまにありがとうな」
らいとにそう言われて泣いちゃった。らいとの事を好きで好きで好きで好きで、らいとの為に頑張れた仕事も、らいとの為に来ていたこの店も、らいとの為に………私の為に………今日も私の為に………
私が、らいとの事を好きだったから………仕事もお店も休みも私自身もらいとに渡せたんだ。
だから、どこにも行かないで……どこにも、行かないで……
「どこにも、行かないで………」
言うつもりなんて無かったのに、口から漏れてしまった。2人で手を取りシャンパンタワーのある舞台へと向かう途中だったが、らいとは立ち止まる。
「はるぴ。いや、春香。春香、ごめんな。ごめんな。」
私の方を向いて、フラフラながらも精一杯そう言ってくれるらいとは、とても優しい声。
「私の名前、覚えてくれてたんだ………」
更に頬を流れる涙は強くなって、人には見せられない。
「忘れるわけないだろ。俺は、春香の………」
「私の、何………?」
「春香の………王子、だった。」
聞きたくないセリフだった。
解ってた。解ってた。解ってた。
解ってたのに、辛くて、解ってたのに、悲しくて、解ってたのに、泣いてしまう。
私は、ただの、お客様。
私は、ただの、お姫様。
らいとは正面を向いて、ゆっくりと、舞台に歩き出す。繋いでる手はより強く握られて、離せない。舞台に登ったららいととお別れな気がして、行かないでほしいのに、止めれない。
トン、トン、と舞台の上に登る音が私の心臓を苦しめる。
『イケメン王子と可愛い姫が来たと言うことで、そんな可愛い姫のイケメン王子より一言!!!』
「お前らみんな、愛してる。」
私だけに言ってほしかった、その愛してる。
それはもう、私の手にする事は出来ない位置なんだ。
周りは盛り上がってる中、シャンパンを渡された私は震えていて、でも、そんな事言えない。
「春香、一緒にタワーつくろ。」
らいとにお姫様抱っこをされて、少し高い台に登った。もう、何も考えたくなくて、1番上からシャンパンを垂れ流す。
「春香、聞いて。」
その状態で、話しかけてきたらいと。やっぱりかっこいい。
「………なに…?」
「お前の春は、青春はここじゃない。」
「………?」
「こんなとこで、過ごすな。はるぴの担当は、らいとだけだろ。」
「そうだよ………」
「だから、もう二度とホストに行くな。はるぴはらいとだけのなんだから。仕事も変えろ。春香、お前の春を、1から見つけるんだ。俺は春を越えて夏を目指す。春香、お前は優しくて綺麗なんだから。」
らいと、ありがとう。らいと、最後に初めて本音を聞けたよ。らいと、大好きだったよ。
だから、私もはるぴを捨てて、春香として生きていく。
すぐには、らいとを忘れれそうにないけれど、それでもいいの。
らいとを欲しくても、それは、はるぴのものだから。邪魔なんて私には出来ない。
だから、お互い幸せになろうね。
らいとにそう言われて泣いちゃった。らいとの事を好きで好きで好きで好きで、らいとの為に頑張れた仕事も、らいとの為に来ていたこの店も、らいとの為に………私の為に………今日も私の為に………
私が、らいとの事を好きだったから………仕事もお店も休みも私自身もらいとに渡せたんだ。
だから、どこにも行かないで……どこにも、行かないで……
「どこにも、行かないで………」
言うつもりなんて無かったのに、口から漏れてしまった。2人で手を取りシャンパンタワーのある舞台へと向かう途中だったが、らいとは立ち止まる。
「はるぴ。いや、春香。春香、ごめんな。ごめんな。」
私の方を向いて、フラフラながらも精一杯そう言ってくれるらいとは、とても優しい声。
「私の名前、覚えてくれてたんだ………」
更に頬を流れる涙は強くなって、人には見せられない。
「忘れるわけないだろ。俺は、春香の………」
「私の、何………?」
「春香の………王子、だった。」
聞きたくないセリフだった。
解ってた。解ってた。解ってた。
解ってたのに、辛くて、解ってたのに、悲しくて、解ってたのに、泣いてしまう。
私は、ただの、お客様。
私は、ただの、お姫様。
らいとは正面を向いて、ゆっくりと、舞台に歩き出す。繋いでる手はより強く握られて、離せない。舞台に登ったららいととお別れな気がして、行かないでほしいのに、止めれない。
トン、トン、と舞台の上に登る音が私の心臓を苦しめる。
『イケメン王子と可愛い姫が来たと言うことで、そんな可愛い姫のイケメン王子より一言!!!』
「お前らみんな、愛してる。」
私だけに言ってほしかった、その愛してる。
それはもう、私の手にする事は出来ない位置なんだ。
周りは盛り上がってる中、シャンパンを渡された私は震えていて、でも、そんな事言えない。
「春香、一緒にタワーつくろ。」
らいとにお姫様抱っこをされて、少し高い台に登った。もう、何も考えたくなくて、1番上からシャンパンを垂れ流す。
「春香、聞いて。」
その状態で、話しかけてきたらいと。やっぱりかっこいい。
「………なに…?」
「お前の春は、青春はここじゃない。」
「………?」
「こんなとこで、過ごすな。はるぴの担当は、らいとだけだろ。」
「そうだよ………」
「だから、もう二度とホストに行くな。はるぴはらいとだけのなんだから。仕事も変えろ。春香、お前の春を、1から見つけるんだ。俺は春を越えて夏を目指す。春香、お前は優しくて綺麗なんだから。」
らいと、ありがとう。らいと、最後に初めて本音を聞けたよ。らいと、大好きだったよ。
だから、私もはるぴを捨てて、春香として生きていく。
すぐには、らいとを忘れれそうにないけれど、それでもいいの。
らいとを欲しくても、それは、はるぴのものだから。邪魔なんて私には出来ない。
だから、お互い幸せになろうね。
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