学校生活のススメ

どすとれいと

文字の大きさ
上 下
1 / 1

出会い

しおりを挟む

四月某日、華の高校の入学式。

人生で初めて一目惚れした。

その人は周りの人とは完全に異質なオーラを漂わせていて、

美少女だった。

...というのは俺視点なのだが...
まぁいい続けよう。

黒髪ボブで背は普通より若干小さめ、周りと完全に同化している...ように見えた。

だがしかしこの俺、新島寧人(にいじまねいと)
の目は誤魔化せない。

あの目は...××の目だ

彼女の名前は笹芝 時雨(ささしばしぐれ)
この学園、青桐学園1年B組の女子生徒。
制服も着崩しておらず真面目そうな子、さぞかしテストも点数いいんだろうなぁ...とか思ってた。

今日は入学式が終わっての初の登校日
桜の花道の坂を登れば俺達の学校だ。

「よぉ!!ネット!!元気してたか!!」

「入学式で会っただろ、しかも昨日だしな、入学式。調子は...まぁぼちぼちってとこか」

「ぼっちだけにってかwww」

「やかましいわ」

コイツは中学校からの同級生、
遠山聖(とおやまひじり)簡単に関係を言うと
こうして軽口を叩きあえる程仲がいい。
因みにやつは俺と違い、スポーツ、頭脳、容姿が整った男子の敵である。正直なんで俺と関わってんのかわからない。でもいい奴なのは確か。
あと、ネットは俺のあだ名だ。

そうこうしてる内に昇降口に着いた。俺はB組、あいつはD組だ。

「じゃあなネット、また後で。」

「ああ、後でな」

...ちらっと見えたがもうアイツの下駄箱に手紙入ってたな...しかもアイツ慣れてんのか平然とバッグに入れてたな...あれが慣れか...
怖いな。
俺も靴を入れて昇降口を後にした。

クラス担任から適当な挨拶があった後、今日はすぐ下校となる。
が、俺はまだ帰らない。
何のために学校に来たか。
そう、彼女に会いに来たのだ
ならば目的を果たそう。

「なぁ、ちょっといいか?」

「あ...うん。」

...?ああそうか。

「同じクラスの新島だ。大した話じゃない。2分で終わる」

「ああ!!同じクラスの!!」

「そう、同じクラスの。すぐ終わるから。」

「うん、ちょっと待ってね」

なんだこいつ、俺の読みだともうちょい嫌がると思ったんだが...もしかして違うのか...?いや、そんなはずないよな...
初対面だから遠慮してんのか。
それでこの対応か...
学級委員的な...こういう奴がクラスの仲を良くするのかな。俺、大体関わり持たねぇからわかんねぇや。向こうが遠慮してるんだったらこっちも遠慮するべきかな...いいよね!!別に、オブラートとかわかんねぇし。最初ビブラートと間違えて音楽経験者にガチギレされた事あるし...因みにラードは豚の油だよ!!どうして俺が口を開くとこうなるんだろう...

「終わったよー」

「ああっと...ここじゃアレだから向こう行こうぜ」

「...?いいけど」

...さぁ、この16年間を思い出せ新島寧人!!
伝えるべき言葉をしっかりと伝えるんだ!!

「笹芝、」

「何?」

「俺を毎日踏んでくれないか」

「死ね」

...素晴らしいな
俺が望んだ通りだ...
やっぱコイツしかいねぇな
俺の新しい主人は...
当の笹芝はやっちゃったって顔してるな
きっと高校では隠すつもりだったんだろうな
でも、そうはさせない。
入学式のときの目でわかった。
彼女は相当なドSだと。

「ち、違うの!!ごめんね新島君!!私ったらなんて事...」

「いいんだ、気にするな。むしろその調子だ。」

「良かったな!!このドM野郎!!...じゃなくて、私人を踏むなんて事出来ないよ...」

「その割にはもう靴脱いで準備してるようだが...?」

「...ハッ!!いつの間に!!」

「ドSの血が騒いで来てるんだろ?だったら高校生活両者ウィン・ウィンの関係でいったほうが合理的だ。お前が我慢出来なくなるのは目に見えてる」

「...」

「図星だろ」

「踏まねえぞ」

「すいませんお願いしますご主人踏んで下さいお願いします。」

「...」

彼女の脚が俺の上に乗る。
脚の肌は白くきめ細かい。見るからにすべすべしてそうな感じ、さながら処女雪のような白い脚は強く、されど砕けちりそうに儚げに俺の背中をふみならすのだった。

「契約、成立か」

「そうゆうことにしときましょうか」

「ご主人、とでも呼べばいいのか?」

「いや、時雨でいいわ。照れくさくて敵わないもの」

「そうか、よろしく、時雨」

「こっちこそ、下僕」

「ありがとうございます!!」


俺の青春の1ページ目は彼女との出会いから始まった。
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。


処理中です...