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出会い
しおりを挟む四月某日、華の高校の入学式。
人生で初めて一目惚れした。
その人は周りの人とは完全に異質なオーラを漂わせていて、
美少女だった。
...というのは俺視点なのだが...
まぁいい続けよう。
黒髪ボブで背は普通より若干小さめ、周りと完全に同化している...ように見えた。
だがしかしこの俺、新島寧人(にいじまねいと)
の目は誤魔化せない。
あの目は...××の目だ
彼女の名前は笹芝 時雨(ささしばしぐれ)
この学園、青桐学園1年B組の女子生徒。
制服も着崩しておらず真面目そうな子、さぞかしテストも点数いいんだろうなぁ...とか思ってた。
今日は入学式が終わっての初の登校日
桜の花道の坂を登れば俺達の学校だ。
「よぉ!!ネット!!元気してたか!!」
「入学式で会っただろ、しかも昨日だしな、入学式。調子は...まぁぼちぼちってとこか」
「ぼっちだけにってかwww」
「やかましいわ」
コイツは中学校からの同級生、
遠山聖(とおやまひじり)簡単に関係を言うと
こうして軽口を叩きあえる程仲がいい。
因みにやつは俺と違い、スポーツ、頭脳、容姿が整った男子の敵である。正直なんで俺と関わってんのかわからない。でもいい奴なのは確か。
あと、ネットは俺のあだ名だ。
そうこうしてる内に昇降口に着いた。俺はB組、あいつはD組だ。
「じゃあなネット、また後で。」
「ああ、後でな」
...ちらっと見えたがもうアイツの下駄箱に手紙入ってたな...しかもアイツ慣れてんのか平然とバッグに入れてたな...あれが慣れか...
怖いな。
俺も靴を入れて昇降口を後にした。
クラス担任から適当な挨拶があった後、今日はすぐ下校となる。
が、俺はまだ帰らない。
何のために学校に来たか。
そう、彼女に会いに来たのだ
ならば目的を果たそう。
「なぁ、ちょっといいか?」
「あ...うん。」
...?ああそうか。
「同じクラスの新島だ。大した話じゃない。2分で終わる」
「ああ!!同じクラスの!!」
「そう、同じクラスの。すぐ終わるから。」
「うん、ちょっと待ってね」
なんだこいつ、俺の読みだともうちょい嫌がると思ったんだが...もしかして違うのか...?いや、そんなはずないよな...
初対面だから遠慮してんのか。
それでこの対応か...
学級委員的な...こういう奴がクラスの仲を良くするのかな。俺、大体関わり持たねぇからわかんねぇや。向こうが遠慮してるんだったらこっちも遠慮するべきかな...いいよね!!別に、オブラートとかわかんねぇし。最初ビブラートと間違えて音楽経験者にガチギレされた事あるし...因みにラードは豚の油だよ!!どうして俺が口を開くとこうなるんだろう...
「終わったよー」
「ああっと...ここじゃアレだから向こう行こうぜ」
「...?いいけど」
...さぁ、この16年間を思い出せ新島寧人!!
伝えるべき言葉をしっかりと伝えるんだ!!
「笹芝、」
「何?」
「俺を毎日踏んでくれないか」
「死ね」
...素晴らしいな
俺が望んだ通りだ...
やっぱコイツしかいねぇな
俺の新しい主人は...
当の笹芝はやっちゃったって顔してるな
きっと高校では隠すつもりだったんだろうな
でも、そうはさせない。
入学式のときの目でわかった。
彼女は相当なドSだと。
「ち、違うの!!ごめんね新島君!!私ったらなんて事...」
「いいんだ、気にするな。むしろその調子だ。」
「良かったな!!このドM野郎!!...じゃなくて、私人を踏むなんて事出来ないよ...」
「その割にはもう靴脱いで準備してるようだが...?」
「...ハッ!!いつの間に!!」
「ドSの血が騒いで来てるんだろ?だったら高校生活両者ウィン・ウィンの関係でいったほうが合理的だ。お前が我慢出来なくなるのは目に見えてる」
「...」
「図星だろ」
「踏まねえぞ」
「すいませんお願いしますご主人踏んで下さいお願いします。」
「...」
彼女の脚が俺の上に乗る。
脚の肌は白くきめ細かい。見るからにすべすべしてそうな感じ、さながら処女雪のような白い脚は強く、されど砕けちりそうに儚げに俺の背中をふみならすのだった。
「契約、成立か」
「そうゆうことにしときましょうか」
「ご主人、とでも呼べばいいのか?」
「いや、時雨でいいわ。照れくさくて敵わないもの」
「そうか、よろしく、時雨」
「こっちこそ、下僕」
「ありがとうございます!!」
俺の青春の1ページ目は彼女との出会いから始まった。
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