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[狼女の過去]
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久しぶりね
私はナルウよ
ちょっと私の話を聞いてくれる?
私は狼男のカクウと魔女のナリアの間に生まれた狼女で
森の中で仲良く暮らしていた
父さんのカクウは〈闘狼拳〉の達人でよく鍛えてもらった
母さんのナリアはそんな私達を優しく見守っていてくれた
「よし、今日はここまでだ、ナルウ」
「はい、父さん」
汗をかいたナルウは地面に座り込んだ
「お疲れ様、ナルウ」
ナリアはナルウにジュースの入ったコップを手渡した
「ありがとう、母さん」
ナルウはジュースを受け取ると一気飲みした
「美味しい~」
「ほら、飲んだらお風呂に入ってきなさい、そしたら朝ごはんにしましょ」
「うん、お母さん」
ナルウはログハウスへと向かった
ナリアはカクウに近付き
「ほら、あなたも」
「わかったよ、ナリア」
「父さ~ん、先に入ってるよ」
「おう、すぐ行くぞ」
カクウ達はナルウの後に続いて入った
私は平和な生活が一生続くと思っていた
私の12才の誕生日に終わった
「「お誕生日おめでとう、ナルウ」」
「ありがとう、母さん、父さん」
「今日はナルウが大好きなのをたくさん作ったから食べてね」
「うん、たくさん食べる♪」
「父さんもたくさん食べるぞ~」
「その前にあなた」
「おう、そうだった」
カクウは席を立ち、奥の部屋に入っていった
カクウは小さな箱を持って戻ってきた
「ナルウ、12才は狼人間では成人となる」
「うん」
「成人した狼人間には代々、親から御守りを渡される」
カクウはナルウの目の前に箱を差し出し
「誰にも負けない強い狼になりますようにと思い込めてな」
カクウが箱を開けると数センチの黒石の付いたネックレスが入っていた
「お誕生日おめでとう、ナルウ」
「ありがとう、父さん、母さん」
ナルウはカクウに抱きつき、その後にナリアにも抱きついた
「ふふ、それじゃあ付けてあげるわね」
ナリアはカクウからネックレスを受け取り、ナルウの首にかけた
「どう?お母さん」
ナリアは微笑み
「とっても似合ってるわよ」
ナリアはナルウの額に自分の額を合わせ
「貴方がこれから先ずっと幸せでありますように」
ナリアは額を離した
「じゃあ、食べましょうか」
「うん」
「「「ご馳走さまでした」」」
「美味しかったよ、お母さん」
「そう、それは良かったわ」
「父さんも美味しかったよね?」
「あぁ美味しかったな」
カクウは険しい顔になった
「どうしたの?父さん」
「ナリア」
「わかったわ、あなた」
ナリアはナルウに近付き
「ナルウ、こっちに来なさい」
ナリアは手を引っ張り、奥の部屋に入って行った
「どうしたの?母さん」
「ナルウ、今から母さんが良いって言うまでこの箱に入ってくれる?」
「どうして?母さん?」
ナリアはしゃがみナルウの肩に手をおき
「後でちゃんと説明するから、お願い」
「わかった、ちゃんと説明してね」
ナルウは箱の中に入って座った
「えぇきっと説明をするわ」
ナリアはナルウの頭をなで
「この者に安らかな眠りを」
ナリアが唱えるとナルウは眠りについた
ナリアは蓋を閉め
「絶対なる守りをこの箱に与えたまえ」
ナリアが唱えると箱は軽く光った
ナリアは名残惜しそうに箱を撫でると部屋を出た
「待たせたわね、あなた」
ナリアはログハウスの前に立っているカクウに話しかけた
「ナリア、お前も中に居ても良かったんだぞ」
ナリアはカクウの横に立ち
「何を言っているのですか?私達は何時いかなるときも一緒にいると誓ったじゃないですか」
「そうだったな」
「それに今はかわいいあの子を守るのが親としての役目です」
「そうだな、どうやら来たみたいだな」
カクウがそう言うと森の中から数人の男たちが現れた
「探したぜ、カクウ」
「兄貴、何の用だ?」
カクウは兄貴と呼んだ男を睨んだ
「なにって、お前を取り返しにきたんだよ、その〈悪災の魔女〉からな」
男はナリアを睨んだ
「ナリアは〈悪災の魔女〉じゃないし、俺も戻るつもりはない」
「まぁ、そう言うと思ってたけどな」
「じゃあ、どうする?」
「それはもちろん力付くで行かせてもらう」
男達は狼へと姿を変え、カクウ達に襲い掛かった
「なら、こっちも全力でいかせてもらう」
カクウも狼へと姿を変えた
「うーん、ここは?」
ナルウが目を覚ますと真っ暗な闇の中だった
「確か、母さんに箱に入ってなさいって言われて、そうだ母さん達は?」
ナルウは中から蓋を開け、箱から出て周りを見回した
「いない?お風呂かな?」
ナルウは部屋から出て風呂場に向かうがナリア達は居なかった
「いない?じゃあ何処だろ?」
ナルウがふと外を見ると誰かが倒れていた
「誰か倒れてる!」
ナルウはログハウスから飛び出て近付くと
「なんでっ」
血まみれで倒れている両親を見つけた
「母さん、父さん」
ナルウが近付くと二人は獣の爪によって斬られていた
「どうして?母さんと父さんが」
ナルウの涙が頬を伝い地面に落ちた
涙が出ないほど泣いた私は両親を庭に埋め
両親を殺した犯人を見付けるために旅に出た
その旅の途中で会った男がボスだった
私は初めは敵だと思い、ボスと闘ったが完璧に負けた
ボスはその時私にどうして旅をしているのか聞いてきた
私は両親に殺された敵を討つために旅をしていることを話すと
見つけてやろうか?と言ってくれた
私はそんなことが出来るのか半信半疑だったけど
ボスは見付けてきてくれた、そしてなぜ両親が殺されたかを教えてくれた
父さんは人狼族の中でも能力の高い人狼で皆の期待を向けられており
カクウ自身を誰も見ていなかった、そんなときに母さんと出会い、恋に落ちた
父さんは母さんと結婚したいと一族に訴えたが聞いてくれなかった
だから、両親は駆け落ちをして自分達の事を知らない土地へと逃げて幸せに暮らしていた
しかし、あの日に一族に見付かり殺されたのだ
その話を聞いた私はこの御守りに誓って一族を抹殺すると心に決めた
そして、私は一族を抹殺した
私が両親の元へ行こうと自殺をしようとするとボスが
「死ぬんじゃない、死ぬってなら俺の元へ来い」
と言われ抱き締められた
私は枯れた筈の涙が出てきて止まることはなかった
そして私はボスの元で働くこととなった
必要としてくれたボスの為にこの仕事は失敗しない
私はナルウよ
ちょっと私の話を聞いてくれる?
私は狼男のカクウと魔女のナリアの間に生まれた狼女で
森の中で仲良く暮らしていた
父さんのカクウは〈闘狼拳〉の達人でよく鍛えてもらった
母さんのナリアはそんな私達を優しく見守っていてくれた
「よし、今日はここまでだ、ナルウ」
「はい、父さん」
汗をかいたナルウは地面に座り込んだ
「お疲れ様、ナルウ」
ナリアはナルウにジュースの入ったコップを手渡した
「ありがとう、母さん」
ナルウはジュースを受け取ると一気飲みした
「美味しい~」
「ほら、飲んだらお風呂に入ってきなさい、そしたら朝ごはんにしましょ」
「うん、お母さん」
ナルウはログハウスへと向かった
ナリアはカクウに近付き
「ほら、あなたも」
「わかったよ、ナリア」
「父さ~ん、先に入ってるよ」
「おう、すぐ行くぞ」
カクウ達はナルウの後に続いて入った
私は平和な生活が一生続くと思っていた
私の12才の誕生日に終わった
「「お誕生日おめでとう、ナルウ」」
「ありがとう、母さん、父さん」
「今日はナルウが大好きなのをたくさん作ったから食べてね」
「うん、たくさん食べる♪」
「父さんもたくさん食べるぞ~」
「その前にあなた」
「おう、そうだった」
カクウは席を立ち、奥の部屋に入っていった
カクウは小さな箱を持って戻ってきた
「ナルウ、12才は狼人間では成人となる」
「うん」
「成人した狼人間には代々、親から御守りを渡される」
カクウはナルウの目の前に箱を差し出し
「誰にも負けない強い狼になりますようにと思い込めてな」
カクウが箱を開けると数センチの黒石の付いたネックレスが入っていた
「お誕生日おめでとう、ナルウ」
「ありがとう、父さん、母さん」
ナルウはカクウに抱きつき、その後にナリアにも抱きついた
「ふふ、それじゃあ付けてあげるわね」
ナリアはカクウからネックレスを受け取り、ナルウの首にかけた
「どう?お母さん」
ナリアは微笑み
「とっても似合ってるわよ」
ナリアはナルウの額に自分の額を合わせ
「貴方がこれから先ずっと幸せでありますように」
ナリアは額を離した
「じゃあ、食べましょうか」
「うん」
「「「ご馳走さまでした」」」
「美味しかったよ、お母さん」
「そう、それは良かったわ」
「父さんも美味しかったよね?」
「あぁ美味しかったな」
カクウは険しい顔になった
「どうしたの?父さん」
「ナリア」
「わかったわ、あなた」
ナリアはナルウに近付き
「ナルウ、こっちに来なさい」
ナリアは手を引っ張り、奥の部屋に入って行った
「どうしたの?母さん」
「ナルウ、今から母さんが良いって言うまでこの箱に入ってくれる?」
「どうして?母さん?」
ナリアはしゃがみナルウの肩に手をおき
「後でちゃんと説明するから、お願い」
「わかった、ちゃんと説明してね」
ナルウは箱の中に入って座った
「えぇきっと説明をするわ」
ナリアはナルウの頭をなで
「この者に安らかな眠りを」
ナリアが唱えるとナルウは眠りについた
ナリアは蓋を閉め
「絶対なる守りをこの箱に与えたまえ」
ナリアが唱えると箱は軽く光った
ナリアは名残惜しそうに箱を撫でると部屋を出た
「待たせたわね、あなた」
ナリアはログハウスの前に立っているカクウに話しかけた
「ナリア、お前も中に居ても良かったんだぞ」
ナリアはカクウの横に立ち
「何を言っているのですか?私達は何時いかなるときも一緒にいると誓ったじゃないですか」
「そうだったな」
「それに今はかわいいあの子を守るのが親としての役目です」
「そうだな、どうやら来たみたいだな」
カクウがそう言うと森の中から数人の男たちが現れた
「探したぜ、カクウ」
「兄貴、何の用だ?」
カクウは兄貴と呼んだ男を睨んだ
「なにって、お前を取り返しにきたんだよ、その〈悪災の魔女〉からな」
男はナリアを睨んだ
「ナリアは〈悪災の魔女〉じゃないし、俺も戻るつもりはない」
「まぁ、そう言うと思ってたけどな」
「じゃあ、どうする?」
「それはもちろん力付くで行かせてもらう」
男達は狼へと姿を変え、カクウ達に襲い掛かった
「なら、こっちも全力でいかせてもらう」
カクウも狼へと姿を変えた
「うーん、ここは?」
ナルウが目を覚ますと真っ暗な闇の中だった
「確か、母さんに箱に入ってなさいって言われて、そうだ母さん達は?」
ナルウは中から蓋を開け、箱から出て周りを見回した
「いない?お風呂かな?」
ナルウは部屋から出て風呂場に向かうがナリア達は居なかった
「いない?じゃあ何処だろ?」
ナルウがふと外を見ると誰かが倒れていた
「誰か倒れてる!」
ナルウはログハウスから飛び出て近付くと
「なんでっ」
血まみれで倒れている両親を見つけた
「母さん、父さん」
ナルウが近付くと二人は獣の爪によって斬られていた
「どうして?母さんと父さんが」
ナルウの涙が頬を伝い地面に落ちた
涙が出ないほど泣いた私は両親を庭に埋め
両親を殺した犯人を見付けるために旅に出た
その旅の途中で会った男がボスだった
私は初めは敵だと思い、ボスと闘ったが完璧に負けた
ボスはその時私にどうして旅をしているのか聞いてきた
私は両親に殺された敵を討つために旅をしていることを話すと
見つけてやろうか?と言ってくれた
私はそんなことが出来るのか半信半疑だったけど
ボスは見付けてきてくれた、そしてなぜ両親が殺されたかを教えてくれた
父さんは人狼族の中でも能力の高い人狼で皆の期待を向けられており
カクウ自身を誰も見ていなかった、そんなときに母さんと出会い、恋に落ちた
父さんは母さんと結婚したいと一族に訴えたが聞いてくれなかった
だから、両親は駆け落ちをして自分達の事を知らない土地へと逃げて幸せに暮らしていた
しかし、あの日に一族に見付かり殺されたのだ
その話を聞いた私はこの御守りに誓って一族を抹殺すると心に決めた
そして、私は一族を抹殺した
私が両親の元へ行こうと自殺をしようとするとボスが
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