鼻を擽る

ねむり

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初めて君に出会ったのは



高校の入学式。






あの日はまだ桜が満開で





優しく風が頬を撫でていた。










ふと横を過ぎたあの匂いが





何故か忘れられないでいる。










俺にそんな変態臭い趣味は無かった筈だ








でも鼻を擽るような甘い匂いが



どうしようもなく胸を締め付ける










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