古の魔人と祈祷術士

〜螺旋洞窟編〜

第1話『魔人の襲来』

…それはある日、突然訪れる。

凄まじい轟音と共に1人、いや１つの物体が地球に向かって飛んで来ていた。

まるで隕石でも降ってきたかのような巨大なクレーターを作り、辺り一面は山がそのままひっくり返ったような景色になっていた。

その中心にある巨大なモノは、ゆっくりと動き出す。ゆうに人の〝10倍〟はあろうかという程の大きさの地球外生命体。

赤い目を光らせ、口から穿たれた2本の牙、その奥で不敵な笑みを浮かべる。目的は～地球の侵略～

当時の地球には、そんな巨大な生物に対抗できるような兵器等はなく、ただ蹂躙されるだけであった…。

そんな中立ち上がったのは、祈りの力を具現化し闘う祈祷術士と呼ばれる術士達。
まだ戦や争いのない時代…今まで必要ともされず、ただの占い師のような活動をしていたのである。

そんな者達が、水を得た魚のように跳びまわり巨大な地球外生命体に立ち向かった。
後にその地球外生命体は、
「魔人」と呼ばれるようになる。