恋文~everlasting love

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仲間の来島

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—達也side




2人の喧嘩の声・・・・外まで聞こえた。
淳さんと凛さん、殆ど喧嘩したのは見た事ないけど・・・・何度かたまーに・・・・って感じ。
大抵淳さんが誰かに嫉妬して凛さんに強く言ってしまい・・・パターンが多い気がする。

まぁ、基本ヤキモチっすね!


大きな窓を開け中に入ると、デカい背中だけど何故か小さく見える淳さん。
寂しそうな背中からは・・・哀愁漂う・・・。

ちょっと可愛いな。

俺はコーヒーを飲みながら淳さんの隣の席へ座った。
「喧嘩-・・・・ですね?」
そう言って笑うと、淳さんは
「バカって何回も言いやがった・・・・」
そう言って笑った・・・・。


「てか、なんで大悟が?」
そう、・・・俺が気になったのはさっきの・・・大吾。

何週間か前に大悟が初めて来た日の事を話してくれた。
喧嘩の原因もそこらしい。

その時、結城にあったあの事件を・・・簡単に説明したと言った。
流石に・・・大吾ともう1人に・・・レイプされたとは・・・言えなかったと。

そうだよな・・・。
あの事件は、涼さんも結構参ってたし・・・一番辛かったのは結城だって思う。

でもアイツは今もあの北谷で暮らす。
立派な・・・母親だ。

いつも結城を虐めていた俺も、結城を尊敬するってそう思った・・・・。


「でもさ、・・・凛に言えるか?・・・・結城があの男に・・・強姦されたなんて・・・・」
そう言って煙を吐いた。

「ん~・・でも凛さんは高校時代の昌也も知ってるから、言葉巧みに結城さんを連れ出してー・・・脅しただけとか・・・そういう風に思ってるかもしれないし・・・」

まぁ・・・・でも、昌也の汚い手を使ってくることも知っているし・・・・・。

すると達也は、
「てか、結局はー・・・・淳さんが自分がいないところで口説かれてるのが面白くないって話でしょ?」

そう言って笑った・・・・・。



—凛side


なんなの?なんなのーーーー????


ガラガラッ!!!!
サワちゃんの店の扉を開けると、
「あっれぇ~???凛ちゃん、ランチタイム終わり???」

サワちゃんのお店もお昼が過ぎてかなり落ち着いた様子。

「はい・・・・お昼ご飯こっちで食べてもいいですか????」

そう言うとサワちゃんは笑って端っこの席を指さし、

「今日美味しいお刺身あるよ??定食にしてあげようか????」

わーーーい!!!

サワちゃんのお店にはたまに淳と一緒に来ていた・・・。
家までも歩いて帰れるから、淳はたまに仕事を終えたご主人と晩酌をしたりする仲。


10分くらいするとサワちゃんが定食を持ってきて、私の前に腰掛けた。
そして、
「相変わらず仲良い??」
そう言ってニッコリ笑った。


私は箸を持ち、
「さっき・・・喧嘩しちゃって・・」
別に喧嘩したかった訳じゃないの。
ただ・・・お互い少しイライラしてて・・・・。

シュンとすると、・・・サワちゃんは母親の様に私の頭を撫でて、
「どうした??喧嘩して落ち込むなら~・・・好きな証拠だよ???」
・・・・・////////

好き・・・・//////
大好き・・・・///////
なのにねっ!!!

なんかムカつくッ!!!


私がご飯を食べながらサワちゃんに淳の愚痴を言うと、サワちゃんはゲタゲタ笑った・・・・。

「あ~・・・若いねぇ~」
そう言って・・・また笑うんだ・・・。

お母さんって・・・こんな感じなのかな・・・//////////
「そうなのかな??・・・淳ってあんま言葉数多くないからちゃんと言ってくれないんだもん!!!」

ブツブツ言いながらお刺身をパクパク食べた。
「ペラペラしゃべる奴より良いじゃない???・・・でもぉ~・・・あっちゃん、ただ単純に・・・・」

・・・・・・・・・。

「嫉妬したんじゃないの??」

単純に・・・嫉妬・・・・・////////

「あ・・・、淳がッ????////////」

私が言うとサワちゃんは更に笑って、
「あの子さ、アンタの事相当大好きじゃない?だからぁ~・・・靡かないって分かっててもイヤなのよッ!他の男に誘われたりしてるのを見るのがー・・・」


淳が・・・??


一瞬箸を止め、
さっき淳に言ってしまった事を思い返した。

はぁ・・・私も子供っぽかったな・・・。
サワちゃんは私の頭をまた撫でて、
「まぁ、・・・あっちゃんも早く仲直りしたいと思ってるよ???・・・・だから、早く戻って~・・・あっちゃんに大好きよって言ってやんな???」


・・・・・・////////
「誰が見たってアンタらは相思相愛なんだからね」
サワちゃん・・・・////////////



そうだよね・・・・。
意地張ってないで・・・・言えばいいのか。

なんでさっきムカついちゃったのかな?


って・・・淳も想ってるといいな・・・。



—淳side





はぁ~・・・・。
普段凛に・・・。
好きだとか・・・愛してるとか言えるのに・・・。


何でこういう時言えねぇんだ俺。


達也に促され凛を迎えに出た。
店を出ると、

ん?

30代ぽい女性2人組が結構露出度高い服を着て・・・・こっちをガン見してきた。
・・・・・・・・。

この人たちー・・・・知り合いとかじゃねーよな・・・。
いや、こんな所で知り合いなんて・・・。

すると・・・・、そのうちの1人が、
「やっぱ・・!!!淳君じゃない?・・・淳君だよね??」

え・・・・。
だ・・・誰ッ????

一瞬眉間にしわを寄せると、女性は笑って俺の方まで歩いてきた。
そして、
「あ、私-・・・以前銀座のクラブに通ってて・・・何度か淳君指名したことある怜子!!鈴野怜子って言っても分かんないか???」

鈴野・・・・。
怜子????


てかっ・・・・
こんな所で元会員と会っちゃうっ?!
凄いタイミング悪い。

女性は直ぐに俺の腕に掴まってきて、
「結構前に聞いたけど辞めたって、小笠原に居たんだ???」
会員のノリで腕を組んでくる!

わーーーーーーーー!!!!
今そう言うのやめてくれー!!!

今というかもうやめてくれーーーー!!!



—凛side




よし!!
直ぐに戻って謝ろうかな・・・・うん。


電話番号を受け取ったのは確かだし、あの時しっかり断れたはずなのに、そう言わなかったのは私!!!
NOと言える大人になろうッ!!!


「頑張ってね、また喧嘩したらまたおいで~ッ!!!!」
サワちゃんに見送られながら店を出て道に出ると・・・通りには結構観光の人が歩いていた。
今日の船・・・結構乗ってたんだ・・・。
気候が良いからかなー・・・・。

そしてカフェの方に歩き・・・観光客の10人以上のグループの・・・向こう側に淳がいるのが見えたの・・・。


あ・・・//////
もしかして迎えに来てくれようとした???

なんてーーー/////////

人に隠れてちょっとしか見えない淳、早歩きでカフェの方に向かうと・・・・。


ん???
あれっ????

淳の隣に派手な真っ赤なマキシワンピースを着て麦わら帽子をかぶる女性と・・・黒のワンピースを着ている女性と話す淳・・・。

少しづつ近付くと、真赤なワンピースを着た女性は淳の腕に自分の腕を絡め・・・淳のシャツの胸ポケットに・・・何かを入れて・・・離れた。





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