恋文~everlasting love

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さようなら、大好きな小笠原♡

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あの事件から2週間



—凛side



「達也君が???」
私と淳は沖縄に帰る事を決意した。

あの事件後、家の中の荷物を纏め引っ越しの準備を進める。
家具等はそのままで、この家はまた遊びに来る用に別荘として保つことにした。

話題は、由美さんと達也君の件。
「由美さんに避けられまくってるらしい・・・今は達也も全然逢えてないみたい・・・」
淳がそう言った。

あの事件、私は由美さんに・・・とてつもない迷惑を掛けた。
どうしても由美さんに逢って謝罪したかった・・・・。
でもそれは、私達の勝手なのかもしれない・・・。

淳は、
「取り合えず・・・今は達也に任せるしかない・・・俺等が出て行って由美さんに逢おうとしたら余計に由美さんに負担になるかもしれない」

そうだよね・・・。

そして、あの日正体を明かしたまち子さんはまだ小笠原に居た。


「で???結婚式は呼んでくれるんでしょうね???」
その日の夜、私と淳、まち子さんと宏太君は街中にある焼肉屋さんで食事。
まち子さんは白米を片手にお肉を食べ言った。

「てかお前まだこの島に居て言い訳???早く帰れよッ!!!」
宏太君は少し寂しそうに言う・・・。
「はっ?!・・・アンタさ私が辞めても良いって言う訳????」
「だってお前本業があんだろ?だったらさっさと帰れって!!」
この言い合いももう聞けなくなるのかって思うと・・・・ちょっと寂しい・・・・。


淳はお肉を焼きながら、
「この島に式場でもあったら島の人等にコイツのドレス姿でも見せられたんだけどな~・・・・」
そう言って笑った。


島で結婚式??
「でもここで上げたら久江ママ呼べないじゃん・・・・」
私が慌てて言うと・・・淳は笑って、
「冗談冗談!!そんな急にドレスだって用意できないしなー・・・・」
そう言って笑った。
「でも実家が遠い同士だと2回式上げる人もいるじゃない???式は何度上げても良いんじゃなーーーい???」
まち子さんはカルビをペロッと食べてそう言った・・・。



でもな・・・。
結婚式・・・。

由美さんにも来てほしいんだよな。


私は淳が取り皿に置いてくれたお肉を摘まみ口に運びながらまた由美さんの事を考えた。
すると、・・・淳は何かを察したのか私の膝に手を置き、
「まぁ、式の事はゆっくり考えよう・・・少し時間かかってもいいだろ・・・」
ギュッと手を握った。


達也君・・・・ちゃんと由美さんを見てて上げてほしい・・・。
今はきっと私とかが行くよりも・・・。
好きな人に支えられていた方が良いのかもしれないから・・・・。


うん・・・。



夜20時過ぎ、私達は焼肉店の前で別れた。
「じゃ~ッ!!!明日港に見送り行くからな!!」
宏太君はほろ酔い千鳥足でまち子さんに支えられながら手を振ってきた・・・・。
「ほらぁっ!!!ちゃんと歩きなさいよッ」

淳は笑って、
「ちゃんと帰れよーー!!」
そう言って私も手を振った。


そう・・・私達は、明日の船でこの島を出る・・・・。
淳と私は手を繋ぎゆっくり歩いた・・・。

初めて来た時は、酔った人とかが結構歩いてて怖かったけど・・・それも今思えば・・・結構面白い光景だし、この島はとっても平和。
「はぁー・・・結構この島楽しかったな」
淳は私の顔を見て言った。
「年に何回か・・・来たいな・・・せっかく家もあるし・・・・」
すると、淳は
「そうだな~・・・・でも一回来ると暫く船出ないってのが難だけど!!」
「でもさ、・・サワちゃんとか権お爺ちゃん夫婦とか・・・・逢いたくなるよ・・・きっと・・・・。」
皆・・・良い人だったな・・・・。
村長も・・・・。

実は私達が働いていたあの店、・・・・あれは、いつか淳が追いかけて行ったあの・・・大吾という人が私達の後引き継いでやってくれることになった。
最初淳は反対していたが、彼は今・・・島の民宿で毎日真面目に働いていて、島の人達のボランティアなどにも参加し、お年寄りの手助けにも貢献しているとか。

そして、民宿のうちのお嬢様と付き合っているようで、民宿のご主人も保証人になるから喫茶店を娘さんと大吾さんにやらせてあげて欲しいと言ってきたんだ。

大吾さんは実は、あの・・・私に会いに来た日。
あの時、宮里がこの場所を特定したことを他の宮里の下の子から連絡を貰ったらしい。
それで淳は怖いから私に、早く逃げる様に言おうとしたとか・・・・。

淳はその後大吾さんに逢いに行きちゃんと話をし、今後絶対に人を裏切るなって言ったみたい。
大吾さんも元は・・・宮里に上手く利用されて、もう断る事が出来ず・・・結城ちゃんの誘拐に加担してしまったようだ。

彼も今後、真面目に働いて素敵な家族を作って頑張ってほしいって思った・・・・。





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