恋文~everlasting love

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新年

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1時間前


—祐司side


OH本社は年末年始は休み、の為・・・・俺は久しぶりに実家で過ごしていた。
親父も年末沖縄行きの飛行機が取れず、チャーターで行こうとしたら・・・・常務たちが仕事で使用中。

親父は不貞腐れて、銀座の料理亭に大量のおせちを頼みストレスを発散。
俺と、兄の祐一、親父の3人でその大量のおせちをいただいた。

「あ・・・・この肉巻き美味いな」
兄がそう言ってパクパク。

俺も肉巻きを取って口に運ぶと・・・ウン美味い!

すると・・・・俺の携帯がブブッと鳴り、画面を見ると・・・・。
親父は嬉しそうに

「結城かっ??誰だ??結城だろっ??・」
と・・・・・・。

俺に連絡をしてくるのは・・・結城だけだって思ってるのか?
いや、むしろ結城は前から変な写真ばかり送って来るが・・・重要な事は特に何も。
どちらかというと、涼と淳のが一々面倒な事を言って来やがる。


俺は黙ってラインを確認した。

「あ・・・・・・」
思わず声が出た。

それは・・・・、
『凛と婚約した』
と、淳からのラインでたった一言。

「なんだなんだ!!!碧の写真かっ?!」
マジで親父煩い。
「そんなに気になるなら涼に電話すりゃいいだろ~?」
兄貴がそう言って笑った。

親父はさっき届いた年賀状を眺め、
「あ~あ、碧に会いたいなー・・・うちのジェットいつから使えるんだっけ?もう1つジェット買うか・・・・・」
また・・・私用で使う癖に会社の名で買おうとする・・・・。

俺は咳払いをして、
「父さん、・・・・淳から連絡が来ました」
そう言った。

すると、
「何だ、また刺されたのか?」
イヤイヤイヤ・・・それで本人から連絡来てたら狂人だよね。
まぁ、狂人だけど・・・。


「いや、・・・彼女と婚約をしたと・・・・・」
俺がそう言うと・・・親父はおせちを食べながら
「そうか・・・祝いを包もう!!!・・・後、2人の安全を確保しなさい・・・・」
親父もその状況は理解していた。

そもそも、昌也とやらあの不細工男を取っ捕まえ、OHの施設に送っても良いが・・・ああいう男は法の裁きを受けるべきだとそう思う。


食事を終え、自分の部屋に行き・・・・ある人物に電話を掛けた。

それは・・・・飯田事務所の片桐由美さんだ。

あの2人が婚約をしたという事は・・・恐らく近い内に記者会見をする可能性がある。
そして・・・あの2人を追って記者が動き出す。
すると自動的にあの2人の居場所が特定されて・・・2人に危険が及ぶだろう。

OH役員とその妻を・・・命の危険にさらすわけにはいかない。

『はい!芸能プロダクションI-DAでございます!』
「お世話になっております、私OHカンパニーの堂本と申しますが片桐様はいらっしゃいますでしょうか?」
すると電話の向こうでは少しバタバタと慌ただしい音。

そうか・・・・あの2人の婚約が発表されたのか?その対応に追われている???

すると、
『あ、堂本様!ご無沙汰しております。糸井です!』
おお!糸井さん!元気そうで何よりだ。
「糸井さん、お元気そうですね??お忙しいところ申し訳ない・・・・・」
そう言うと、
『お陰様で元気にやらしていただいてます!あ・・・・由美さんが今離籍しておりますので戻りましたら直ぐに折り返しお電話させていただきます』
「あー・・・助かります!ありがとう」

そうか・・・。
みんな忙しいな・・・・。

それにしても蓮見凛さんの会見対応。どうしたものか・・・・・・・。

アイコスを手に取り、一息・・・・。

すると、コンコン・・・と部屋の扉がノックされた。
「はい・・・・・」
部屋の入口の方に歩いて行き扉を開けると、そこには兄貴が立っていた。

「兄貴・・・・・」
兄貴はニッコリ笑って、
「親父ー・・・チャーター戻ってきたからって今から沖縄行くってよ!」
ェエッ・・・・。
こんな時にっ??まぁ、親父が居てもあれだけど・・・・・・。
「そっか・・・わかった!」
すると兄貴は部屋の中に入って来て、部屋のソファーに腰かけた。
「親父がー・・・・会見前に記者の人達に同意書を書かせろと・・・・同意した人のみが中に入る事が出来、全てを話すべきだと」
全て????
全てとは・・・何処までの全て?
俺も自分のデスクの椅子に腰かけ、
「全てとは・・・・・」

すると兄貴はニッコリ笑って、
「親父が、・・・・・・これを祐司に見せろって!記者達にはあの事件の真相を話し理由が分かれば皆黙るからと」

・・・・・・・・・。

これ・・・・・・・。






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