64 / 239
第七章 友人、とは?
姉らしいことは何一つしてこなかったのに
しおりを挟む
『頼ってほしい』そんなことを言われても、私は頼ってるし、相談だって乗って貰ってるつもりだったんだけど……。
ノエルは、私になにを不満に思ってるのだろう。
どうしてそんなに悲しそうにするの?
「私は頼ってるわ」
〈違う。……そうじゃなくて、姉上が大変な時に僕はなにも出来なかった。なんのために留学してるのかわからない。だから、姉上。僕はあなたを守りたい 〉
「まも……る?」
〈はい。僕にとって姉上は大切な人ですから 〉
『大切な人』と言われ、戸惑った。
姉らしいことは何一つしてこなかったし、留学したのだって騎士になるのが夢だったんじゃないの。
だって騎士の家系の元に行くのだってそれぐらいしか思いつかなかった。
姉として大切なのだろうけど、
「ありがとう」
微笑むと、ノエルもつられて微笑んだ。
ノエルの将来が不安になってきた。
シスコンにならないことを願おう。
「私、頼りにしてるんだよ。ノエルのこと。今は近くに居ないからそう感じてしまうだけだよ」
〈 それはそうですが……姉上の心が心配なんですよ。トラウマになってるのではありませんか?〉
「誰かに聞いたの?」
〈いえ、聞いてませんが、姉上を見ればわかりますので〉
や、やっぱりノア先生の言う通り、私は顔に出すのかもしれない。
ノエルに心配かけさせるなんて姉としてやってはいけないことね。
〈……姉上、心配かけさせて姉として最低とか思ってませんか?〉
「え!?」
なんでわかったの!!?
エスパーですか!!?
そんなにわかりやすいのかな。
〈そこは姉上の良いところでもありますが、一人で抱え込まないでくださいね。いつでも話を聞きますからね。というよりも僕に話してください〉
「……ノエル」
なんて良い子なの!?
感動して涙が出てきちゃった。
ノエルは〈泣くほど辛かったんですね〉と、心配そうな表情で言う。
これは違うの。
あなたが良い子すぎて、涙が出ちゃったの。
辛かったのは辛かったけど、今の涙は違うんだ。
でも、せっかくのノエルの好意。
大丈夫だとか、軽はずみな言葉をかけて傷付けたくない。
なので私は、甘えることにした。
誰かに相談するのは正直苦手で、出来るなら相談しないで一人で解決したかった。
一人で悩んで、行動した結果が殿下に対してのあの言動だったんだけど。
頼ることに慣れてない私にとって難易度が高かった。
それに気付かなかったのは、『出来る』と思い込んでいたから。
私はゆっくりと口を開いた。
これから少しずつ、相談してみよう。
相談しないで、一人で抱え込んで大変なことになるんだから。
みんなにも迷惑かけちゃってるし、もう、迷惑かけたくないと思っても結局は迷惑かけてしまうだろう。
でも少しずつ、変わっていかないと。
その場に立ち尽くしても何も始まらない。
少しでも前に、一歩ずつ確実に踏んで行こうと思う。
本当に、ありがとうね。……ノエル。
ノエルは、私になにを不満に思ってるのだろう。
どうしてそんなに悲しそうにするの?
「私は頼ってるわ」
〈違う。……そうじゃなくて、姉上が大変な時に僕はなにも出来なかった。なんのために留学してるのかわからない。だから、姉上。僕はあなたを守りたい 〉
「まも……る?」
〈はい。僕にとって姉上は大切な人ですから 〉
『大切な人』と言われ、戸惑った。
姉らしいことは何一つしてこなかったし、留学したのだって騎士になるのが夢だったんじゃないの。
だって騎士の家系の元に行くのだってそれぐらいしか思いつかなかった。
姉として大切なのだろうけど、
「ありがとう」
微笑むと、ノエルもつられて微笑んだ。
ノエルの将来が不安になってきた。
シスコンにならないことを願おう。
「私、頼りにしてるんだよ。ノエルのこと。今は近くに居ないからそう感じてしまうだけだよ」
〈 それはそうですが……姉上の心が心配なんですよ。トラウマになってるのではありませんか?〉
「誰かに聞いたの?」
〈いえ、聞いてませんが、姉上を見ればわかりますので〉
や、やっぱりノア先生の言う通り、私は顔に出すのかもしれない。
ノエルに心配かけさせるなんて姉としてやってはいけないことね。
〈……姉上、心配かけさせて姉として最低とか思ってませんか?〉
「え!?」
なんでわかったの!!?
エスパーですか!!?
そんなにわかりやすいのかな。
〈そこは姉上の良いところでもありますが、一人で抱え込まないでくださいね。いつでも話を聞きますからね。というよりも僕に話してください〉
「……ノエル」
なんて良い子なの!?
感動して涙が出てきちゃった。
ノエルは〈泣くほど辛かったんですね〉と、心配そうな表情で言う。
これは違うの。
あなたが良い子すぎて、涙が出ちゃったの。
辛かったのは辛かったけど、今の涙は違うんだ。
でも、せっかくのノエルの好意。
大丈夫だとか、軽はずみな言葉をかけて傷付けたくない。
なので私は、甘えることにした。
誰かに相談するのは正直苦手で、出来るなら相談しないで一人で解決したかった。
一人で悩んで、行動した結果が殿下に対してのあの言動だったんだけど。
頼ることに慣れてない私にとって難易度が高かった。
それに気付かなかったのは、『出来る』と思い込んでいたから。
私はゆっくりと口を開いた。
これから少しずつ、相談してみよう。
相談しないで、一人で抱え込んで大変なことになるんだから。
みんなにも迷惑かけちゃってるし、もう、迷惑かけたくないと思っても結局は迷惑かけてしまうだろう。
でも少しずつ、変わっていかないと。
その場に立ち尽くしても何も始まらない。
少しでも前に、一歩ずつ確実に踏んで行こうと思う。
本当に、ありがとうね。……ノエル。
11
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢になったようなので、婚約者の為に身を引きます!!!
夕香里
恋愛
王子に婚約破棄され牢屋行き。
挙句の果てには獄中死になることを思い出した悪役令嬢のアタナシアは、家族と王子のために自分の心に蓋をして身を引くことにした。
だが、アタナシアに甦った記憶と少しずつ違う部分が出始めて……?
酷い結末を迎えるくらいなら自分から身を引こうと決めたアタナシアと王子の話。
※小説家になろうでも投稿しています
真実の愛を見つけた婚約者(殿下)を尊敬申し上げます、婚約破棄致しましょう
さこの
恋愛
「真実の愛を見つけた」
殿下にそう告げられる
「応援いたします」
だって真実の愛ですのよ?
見つける方が奇跡です!
婚約破棄の書類ご用意いたします。
わたくしはお先にサインをしました、殿下こちらにフルネームでお書き下さいね。
さぁ早く!わたくしは真実の愛の前では霞んでしまうような存在…身を引きます!
なぜ婚約破棄後の元婚約者殿が、こんなに美しく写るのか…
私の真実の愛とは誠の愛であったのか…
気の迷いであったのでは…
葛藤するが、すでに時遅し…
出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→
AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」
ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。
お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。
しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。
そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。
お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。
八年間の恋を捨てて結婚します
abang
恋愛
八年間愛した婚約者との婚約解消の書類を紛れ込ませた。
無関心な彼はサインしたことにも気づかなかった。
そして、アルベルトはずっと婚約者だった筈のルージュの婚約パーティーの記事で気付く。
彼女がアルベルトの元を去ったことをーー。
八年もの間ずっと自分だけを盲目的に愛していたはずのルージュ。
なのに彼女はもうすぐ別の男と婚約する。
正式な結婚の日取りまで記された記事にアルベルトは憤る。
「今度はそうやって気を引くつもりか!?」
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
気配消し令嬢の失敗
かな
恋愛
ユリアは公爵家の次女として生まれ、獣人国に攫われた長女エーリアの代わりに第1王子の婚約者候補の筆頭にされてしまう。王妃なんて面倒臭いと思ったユリアは、自分自身に認識阻害と気配消しの魔法を掛け、居るかいないかわからないと言われるほどの地味な令嬢を装った。
15才になり学園に入学すると、編入してきた男爵令嬢が第1王子と有力貴族令息を複数侍らかせることとなり、ユリア以外の婚約者候補と男爵令嬢の揉める事が日常茶飯事に。ユリアは遠くからボーッとそれを眺めながら〘 いつになったら婚約者候補から外してくれるのかな? 〙と思っていた。そんなユリアが失敗する話。
※王子は曾祖母コンです。
※ユリアは悪役令嬢ではありません。
※タグを少し修正しました。
初めての投稿なのでゆる〜く読んでください。ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください( *・ω・)*_ _))ペコリン
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる