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第十三章 流星群が降り注ぐ夜に
辛い思いなんてさせたくない
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約束の時間になりそうだったので、寮の外に出て空を見上げると星が良く見える。
ーー綺麗。
もう少ししたら天女の涙という名の流星群が見られる。きっと、綺麗なんだろうなぁって思いながら歩いていた。
夜だというのに生徒たちは恋人同士で雑談していたり、友人数名でベンチに座って星空を眺めていたり……。
みんな考えてることは同じなんだろう。天女の涙を見ようとしている人達で賑わっていた。
「まぁ!! ソフィア様!!」
声をかけられ立ち止まり振り向くと、嬉しそうに駆け寄ってきたイリア様は私の手をギュッと握る。
「こんなところでお会い出来て光栄ですわ」
「イリア様」
「ソフィア様も天女の涙を見に? 宜しかったらご一緒しませんか?」
「はい。とても素敵なお誘いなのですが、約束している方がいまして」
「……そう、なのですか。でしたら、今度ゆっくりとお茶会しませんか?」
イリア様は少し残念そうにしていたが、お茶会の誘いをしてきた。
私は、ニコッと笑った。
「もちろん!」
嬉しそうに返事をするとイリア様は頬を赤らめて、赤くなっている頬を手で隠しボソッと呟いた。
「……可憐な乙女って彼女のことをいうのかしら」
「何か言いました?」
「いいえ、なんでもありません」
私は、イリア様が何を言ってるのか聞き取れなくて聞き返すと、イリア様は微笑んでとぼけた。
「あっ、もうそろそろ行かないと。これではごきげんよう」
「ごきげんよう」
軽くお辞儀をして再び歩き出した。
学園の渡り廊下を歩いていると、目の前からマテオ様が歩いてきた。
……マテオ様と会うの、久しぶりな気がする。
なんだかんだ忙しくてなかなか会えなくて話も出来なかった。
マテオ様も天女の涙を見にきたのか。見に来るイメージが全然なかったので驚いた。
軽く挨拶をすると、マテオ様も挨拶を返してくれた。久しぶりだからか、嬉しい。
「マテオ様も天女の涙を見に?」
「俺は……散歩してただけ」
「そうなんですね」
ですよね。イメージがなかったからなんとなくそんな気はしていた。
「今日の夜は賑やかだ」
「天女の涙が見られますからね」
「そうか、だからこんなに人が多いのか」
「あっ、ごめんなさい。マテオ様……もう行かなくちゃ」
「……ソフィア様」
慌てて先を急ごうとしたらマテオ様に右腕を掴まれた。
「マテオ様??」
腕を掴んだことにマテオ様は驚いていた。咄嗟に体が動いてしまったかのように思う。
私の腕を離すと、心配そうに聞いてきた。
「何かあった?」
「何って……なにも」
「嘘。ソフィア様は嘘が下手だからすぐに分かる。もう少し俺を頼って」
「マテオ様」
なんですぐにわかるんだろう。隠し事が下手なのは自覚してるつもりだけどこんなに早くわかってしまうなんて。
「大丈夫ですよ。ご心配おかけしました」
嘘だとすぐに気付くだろうけど、安心させるように微笑む。
マテオ様は少し悲しい顔をしたが、私は逃げるようにその場を離れた。
……マテオ様には悪いけど、もうマテオ様を巻き込みたくない。
だって、たくさん辛い思いをしてきたのに、私と関わってまた辛い思いなんてさせたくない。
ーーごめんなさい。
心の中で何回も謝罪をしながら歩き続け、空中庭園に着く頃には、若干息切れしていた。
ーーーーーーー
【イリア視点】
ソフィア様の……約束している人って誰?
私は、唇に手を当てて考えていた。
お兄様じゃないのは確か。だったら義弟??
それも違う気がする。ソフィア様の表情は少し固めだけど嬉しそうにしていましたわ。
好意を持っている殿方……? ソフィア様の交流関係だとクロエ様とアレン殿下が一番仲良くしている気がします。
マテオ様は以前にデメトリアス公爵家でお世話になっていたという情報が。
……困りましたわ。
お兄様と恋人関係になって結婚すれば、私はソフィア様を『お姉様』とお呼びしたかったのに。
抜けてるところはありますけど、そこが可愛らしく好意ももててしまう。
私自身、淡々としている人よりも愛らしい方を『お姉様』とお呼びしたい。
ソフィア様は私の理想なんですわ。
それなのに、
このままだとソフィア様を誰かに盗られてしまいますわ。
本当はお兄様と良い雰囲気になれればと思って、強引に呼び止めたかったのですが、嫌われたくはないのでぐっと堪えた。
お兄様は剣術の才能はあっても恋愛はかなりの不器用。いや、意気地が無いのかもしれませんわ。
剣を華麗に振るお兄様は誰よりもカッコ良く、私の自慢だったのですが……。
残念な一面が見れて嬉しく思うけど、その意気地の無さには呆れてしまう。
ーー綺麗。
もう少ししたら天女の涙という名の流星群が見られる。きっと、綺麗なんだろうなぁって思いながら歩いていた。
夜だというのに生徒たちは恋人同士で雑談していたり、友人数名でベンチに座って星空を眺めていたり……。
みんな考えてることは同じなんだろう。天女の涙を見ようとしている人達で賑わっていた。
「まぁ!! ソフィア様!!」
声をかけられ立ち止まり振り向くと、嬉しそうに駆け寄ってきたイリア様は私の手をギュッと握る。
「こんなところでお会い出来て光栄ですわ」
「イリア様」
「ソフィア様も天女の涙を見に? 宜しかったらご一緒しませんか?」
「はい。とても素敵なお誘いなのですが、約束している方がいまして」
「……そう、なのですか。でしたら、今度ゆっくりとお茶会しませんか?」
イリア様は少し残念そうにしていたが、お茶会の誘いをしてきた。
私は、ニコッと笑った。
「もちろん!」
嬉しそうに返事をするとイリア様は頬を赤らめて、赤くなっている頬を手で隠しボソッと呟いた。
「……可憐な乙女って彼女のことをいうのかしら」
「何か言いました?」
「いいえ、なんでもありません」
私は、イリア様が何を言ってるのか聞き取れなくて聞き返すと、イリア様は微笑んでとぼけた。
「あっ、もうそろそろ行かないと。これではごきげんよう」
「ごきげんよう」
軽くお辞儀をして再び歩き出した。
学園の渡り廊下を歩いていると、目の前からマテオ様が歩いてきた。
……マテオ様と会うの、久しぶりな気がする。
なんだかんだ忙しくてなかなか会えなくて話も出来なかった。
マテオ様も天女の涙を見にきたのか。見に来るイメージが全然なかったので驚いた。
軽く挨拶をすると、マテオ様も挨拶を返してくれた。久しぶりだからか、嬉しい。
「マテオ様も天女の涙を見に?」
「俺は……散歩してただけ」
「そうなんですね」
ですよね。イメージがなかったからなんとなくそんな気はしていた。
「今日の夜は賑やかだ」
「天女の涙が見られますからね」
「そうか、だからこんなに人が多いのか」
「あっ、ごめんなさい。マテオ様……もう行かなくちゃ」
「……ソフィア様」
慌てて先を急ごうとしたらマテオ様に右腕を掴まれた。
「マテオ様??」
腕を掴んだことにマテオ様は驚いていた。咄嗟に体が動いてしまったかのように思う。
私の腕を離すと、心配そうに聞いてきた。
「何かあった?」
「何って……なにも」
「嘘。ソフィア様は嘘が下手だからすぐに分かる。もう少し俺を頼って」
「マテオ様」
なんですぐにわかるんだろう。隠し事が下手なのは自覚してるつもりだけどこんなに早くわかってしまうなんて。
「大丈夫ですよ。ご心配おかけしました」
嘘だとすぐに気付くだろうけど、安心させるように微笑む。
マテオ様は少し悲しい顔をしたが、私は逃げるようにその場を離れた。
……マテオ様には悪いけど、もうマテオ様を巻き込みたくない。
だって、たくさん辛い思いをしてきたのに、私と関わってまた辛い思いなんてさせたくない。
ーーごめんなさい。
心の中で何回も謝罪をしながら歩き続け、空中庭園に着く頃には、若干息切れしていた。
ーーーーーーー
【イリア視点】
ソフィア様の……約束している人って誰?
私は、唇に手を当てて考えていた。
お兄様じゃないのは確か。だったら義弟??
それも違う気がする。ソフィア様の表情は少し固めだけど嬉しそうにしていましたわ。
好意を持っている殿方……? ソフィア様の交流関係だとクロエ様とアレン殿下が一番仲良くしている気がします。
マテオ様は以前にデメトリアス公爵家でお世話になっていたという情報が。
……困りましたわ。
お兄様と恋人関係になって結婚すれば、私はソフィア様を『お姉様』とお呼びしたかったのに。
抜けてるところはありますけど、そこが可愛らしく好意ももててしまう。
私自身、淡々としている人よりも愛らしい方を『お姉様』とお呼びしたい。
ソフィア様は私の理想なんですわ。
それなのに、
このままだとソフィア様を誰かに盗られてしまいますわ。
本当はお兄様と良い雰囲気になれればと思って、強引に呼び止めたかったのですが、嫌われたくはないのでぐっと堪えた。
お兄様は剣術の才能はあっても恋愛はかなりの不器用。いや、意気地が無いのかもしれませんわ。
剣を華麗に振るお兄様は誰よりもカッコ良く、私の自慢だったのですが……。
残念な一面が見れて嬉しく思うけど、その意気地の無さには呆れてしまう。
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