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俺はギャルゲーみたいな出会いを信じていいのだろうか

穂刈他雨南との出会い

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俺は今猛烈に落ち込んでいる。
人生は、女と一緒に過ごしていかなければならない。
幼稚園、保育園、学校、仕事場、家などとそれぞれの立場があるだろう。
しかし、現在十五歳の山下健は思った、(女なんて嘘つきだ)と、何故自分がこう考えているのかと言うと、これまでの人生、女に騙されてきたからなのだ。


保育園の時、すべり台で遊びたいため、俺は、列に並んでいた。ついに、俺の番と思い、すべるのを楽しもうとした時、誰からか肩を叩かれた。何なんだろうなと思い、後ろを振り向くと先生と友達の女の子がそこに居た。女の子は、泣いていて、先生は怒っている様だった。それから、先生に呼ばれ、すべり台を楽しめなかった俺は、何なんだよと、心の中で思いつつ、誰もいない部屋に連れて行かれた。すると先生は、泣いている女の子の方を、少し見てから俺の方を見て言った。
「健君、すべり台の列に並ばなかったって本当?」
そう言いながら先生は、少し悲しそうに言った。俺は。
「ちゃんと並んだよ」
と返した。
すると、隣にいた女の子が
「健君の嘘つきー!」
と、泣きながらいった。
俺は何言ってんだろうと思いつつ、先生にいった。
「先生、僕は、嘘なんてついてない」
と言ったが、もうダメだった。先生の顔は、裏切り者を見るような、冷たい顔で、こういった。
「健君、嘘言っちゃだめよ。正直言わないと。先生怒るよ」
と言われた。俺はその後、何度も先生を説得したが、だめだった。終いには先生に怒られ、それに圧倒された俺は泣いてやっていないのに列に並ばなかったと言った。すると先生は、満足したように
「最初から認めれば、先生こんなに怒らなかったのに。」
と言って、その泣いている女の子に謝された。そして女の子の方を見てみると、先生に見えないと分かって、ニヤリと笑っていた。
ああ、やはりこの女嘘ついてたんだと思いながら、自分の情けなさと未熟さに涙と怒りがこみ上げていた。


小学校の俺は、ある日女の子から好きと言われ、自分も気になっていたので好きといったら、女の子は嬉しそうに去っていった。
次の日、ある女の子達の会話が耳に入ってきたと言うよりは耳に入れざるを得なかった。それは大きな声で
「健君ってさぁー、私が冗談で好きですっていったらさぁー、あっちは真面目に好きですって言ってきたんだよねぇー。冗談で言ってるのに何勘違いしてんのと思ってぇー、まじでキモいよね。」
と、とんでもない事が聞こえてきた。
俺はその場で何も言うことが出来なかった。それからは、家で泣いたことは誰にも言っていない。


中学校では、ある女の子が好きですと告白してきた、その時の俺は女の子の事はあまり好きでは無かったが、あまりにもしつこいので、等々付き合った。
それから、一ヶ月たっただろうかその女の子とは、告白の時以来話していない。しかし、別れは突然だった。
「健君、もうつまんないから別れよう。私他に付き合ってるひといるんだ。」
といわれて、俺はうんとうなずくしかなかった。驚きが隠せず、今何を言われているのかが、よく分からなかった。でも家に帰れば、自然と涙がでてきていた。
まだある。
ある女の子と両思いになり、自分でも、ついに恵まれた、神様はいるんだ。と思うほど嬉しかった。ある日、ふと耳に入ってきたことがあった。
「健君の彼女って、健君は遊びでほかの男と付き合ってるらしいよ」
「まじで?健君ちょう可哀想何ですけど」
と、あれ、あれあれ、なんだろうか俺と付き合ってる女の子は、皆遊びで付き合っているのだろうか。いや、これは噂だ信じる事じゃない。しかし気になって仕方が無いので、彼女に聞いてみた。すると「そんな事ある訳ないじゃん、私の事信じてないの?」
と言われたので
「いや、ごめん、どうしても気になって」
それから、彼女の事を何があっても信じる事にしたが、そう、それは高校一年のクラス替えテストを受けた帰りのときだった。ケータイを見てみると、彼女からは、(最低、まじ有り得ない、もう別れる、バイバイ)
と書かれたメッセージがあった。
何これ、と思いながらも自分がなぜこんなに状況に置かれているのか理解することが出来ず、友達に聞くと。「お前が彼女とキスしたってことを、皆にばらまいてるって、噂になってるぞ」
「え?」
意味がわからなかった。キスしたなんて誰かにいえるなんて勇気俺にはない。後キスする勇気もない。どういう事だ、と思いつつ彼女を説得しようとしたが、だめだった。信じてももらえなかった。自分だけ信じて、相手は信じていない。これまでそんな事の繰り返しが多かった。今ではよく考えると、キスの事が言いふらされても、別に彼氏なんだからいいんじゃないのか?と思っている。
そんなこんなで、今の俺、女嫌いの高校一年山下健がいる。


これからは、高校生活。女なんかに邪魔されずに、高校生活を送ってやる。
しかし、二次元は別だ。あの子達は、俺を裏切ったりしない。むしろ、悲しんでいる時や、暗い時には慰めてくれる。なんていい子達なんだろう。リアルな女よりも、遥かにいい。
ということで、俺はリアルの女は嫌いだが二次元の女の子は、好きである。
さて、今から入学式が始まる。自分の妄想に浸っていないで、急がなければ。
と、ふと角を曲がった瞬間、誰かにぶつかると共に俺は倒れてしまった。
俺はとそとそと、立ち上がり、その座り込んでいる女の子に、手を差し伸べた。「大丈夫?」
女の子は俺の手に捕まり
「大丈夫です、」
といった。ん?ん?ん?ん?
めちゃくちゃ可愛いな。
その女の子は、瞳は青く、肌は白い、黒髪のショートの子で、身長は百五十位のこだった。
やばい、可愛い。
どれほど可愛いかと言うと、この世に無いほど可愛い。としか言えない。
それから女の子は、
「すいません」
といって、何処かに行ってしまった
それからバスケ部に入り、総体も終わり三年の先輩もいなくなった。
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