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式場パンフレットの完成試作

第2話

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「こっちで…」

私は西君が選んだ写真にした。

「分かりました、ではこのシーンはこちらに変更したいと思います。他特になければ今日はこれで終了です。最後にこちらが記念で撮影した写真です」

これも先程と同様、華やかセットで撮った一枚。これはフォトスタジオでは良くある家族写真の様な感じで非常に奇麗に写っている。

「凄く奇麗です。ありがとうございます、この後稽古なんで早速メンバーに見せたいと思います(笑)」

私がそう言うと

「西さんも友達に見せるって張り切ってましたよ(笑)。羨ましいですね愛されていて」

私はその言葉にいい気分になり

「そうですかー、最近顔を見てないですが凄く幸せです」

「ん‥?」

すると新高さんは思った答えと違ったのか、首を傾げて変な間が出来る。その間を感じて私は今言ったセリフを思い出すと、凄くアウトな発言をしてしまった事に気付いた。私は新高さんが何か言いたそうな所を止める様に

「あいゃそうじゃなくて、劇場に足を運んでいる姿が最近見られてないのに、ずっとファンでいてくれて幸せだなーって‥いゃー本当にファンが居てこその我々なんで、嬉しい限りですアハハ」

すると新高さんは

「あーそう言う事なんですね、今の発言を聞く限りだと、てっきりお付き合いかなんかされたかと思いました(笑)」


あっぶねーー。今の一言でそう捉えるなんてなんて勘が良いんだよもう!焦るわーマジで


「い、いゃー私が居るアイドルは恋愛禁止なんで、そんな事したらアイドル活動終了で、冗談でも出来ないですよーー」

私は近所のおばさん感を出しながら新高さんにそう言った。
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