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桜花の姫
第四話
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(そういえば、学級委員って、普通クラスに二人いるよね?)
僕は当たり前のことに今更ながらに気付いた。
雄哉ともう一人は誰なんだろう。
「で、矢吹、お前誰を選ぶんだ?」
僕は雄哉に向けていた視線を谷川先生に移した。
(ん?)
もしかして、もう一人の学級委員は雄哉が選ぶのかな?
これがさっき言ってた特典だったりして……?
「そうですね……」
雄哉がチラッと僕を見た。
(まさか……)
僕はまじまじと雄哉を凝視する。
「それじゃあ、俺のパートナーは結城塔哉で」
「は?」
僕はマヌケな表情のまま硬直した。
(やっぱりコイツ、とんでもない爆弾を持ってたな)
でも、ホント冗談じゃない!!
なんで右も左もわからない僕がいきなり学級委員なの?
雄哉の馬鹿!!
雄哉の爆弾発言に、周りがざわめいた。
「えっと……。いいのか?結城?」
谷川先生が遠慮がちに訊いてくる。
「……ねぇ、雄哉。ちなみに、これって断われるの?」
「んなわけないだろ。なんのための特権だと思ってるんだ?」
無駄だと思いつつも、雄哉に小声で問い掛けて見ると、あっさりと否定された。
(だよね……)
訊いた僕が馬鹿だったかも……。
「矢吹、大丈夫なのか?結城は外部入学だし、慣れるまでは学級委員はキツいんじゃないのか?」
(なんていい先生なんだ!)
僕は先生の言葉に、ちょっと感動してしまった。
先生が味方してくれるんなら、さすがに雄哉も諦めるだろう、と思っていた僕は、次の瞬間、自分の甘さに気付いた。
今まで忘れていたけど、雄哉って一筋縄でいく相手じゃなかったんだよね。
「先生、ご心配なく。結城の面倒は俺がみますんで。逆に同じ委員の方が一緒にいる時間が多いですし、フォローもしやすいと思いますよ」
にっこり笑いながら、雄哉が優等生的な返答をした。
「矢吹がそう言うなら……」
先生が納得したように頷く。
(やられた!!)
そんなに簡単に引かないでよ!先生!!
「それじゃ、俺と結城が今期の学級委員でいいですね」
外堀から埋められて、僕は完全に逃げ場を失ったようだ。
僕は雄哉を睨んだが、雄哉は全く気にしていない。
始めは驚いていた生徒達も、成り行きを見守る形になっている。
僕はちょっと泣きそうになりながら、雄哉を睨むことしか出来なかった。
僕は当たり前のことに今更ながらに気付いた。
雄哉ともう一人は誰なんだろう。
「で、矢吹、お前誰を選ぶんだ?」
僕は雄哉に向けていた視線を谷川先生に移した。
(ん?)
もしかして、もう一人の学級委員は雄哉が選ぶのかな?
これがさっき言ってた特典だったりして……?
「そうですね……」
雄哉がチラッと僕を見た。
(まさか……)
僕はまじまじと雄哉を凝視する。
「それじゃあ、俺のパートナーは結城塔哉で」
「は?」
僕はマヌケな表情のまま硬直した。
(やっぱりコイツ、とんでもない爆弾を持ってたな)
でも、ホント冗談じゃない!!
なんで右も左もわからない僕がいきなり学級委員なの?
雄哉の馬鹿!!
雄哉の爆弾発言に、周りがざわめいた。
「えっと……。いいのか?結城?」
谷川先生が遠慮がちに訊いてくる。
「……ねぇ、雄哉。ちなみに、これって断われるの?」
「んなわけないだろ。なんのための特権だと思ってるんだ?」
無駄だと思いつつも、雄哉に小声で問い掛けて見ると、あっさりと否定された。
(だよね……)
訊いた僕が馬鹿だったかも……。
「矢吹、大丈夫なのか?結城は外部入学だし、慣れるまでは学級委員はキツいんじゃないのか?」
(なんていい先生なんだ!)
僕は先生の言葉に、ちょっと感動してしまった。
先生が味方してくれるんなら、さすがに雄哉も諦めるだろう、と思っていた僕は、次の瞬間、自分の甘さに気付いた。
今まで忘れていたけど、雄哉って一筋縄でいく相手じゃなかったんだよね。
「先生、ご心配なく。結城の面倒は俺がみますんで。逆に同じ委員の方が一緒にいる時間が多いですし、フォローもしやすいと思いますよ」
にっこり笑いながら、雄哉が優等生的な返答をした。
「矢吹がそう言うなら……」
先生が納得したように頷く。
(やられた!!)
そんなに簡単に引かないでよ!先生!!
「それじゃ、俺と結城が今期の学級委員でいいですね」
外堀から埋められて、僕は完全に逃げ場を失ったようだ。
僕は雄哉を睨んだが、雄哉は全く気にしていない。
始めは驚いていた生徒達も、成り行きを見守る形になっている。
僕はちょっと泣きそうになりながら、雄哉を睨むことしか出来なかった。
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