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第2章 新生活スタート
31
昨日、パパがお城から帰ってきてすぐに部屋に顔を出してくれたんだよね……。
「ルーカ。俺のやんちゃな可愛い天使さん、ただいま。良い子にしてたかな? …………あれ?」
はたしてやんちゃな天使は本当に可愛いのかは不明である。
ベッドにいなかったからか辺りを見回して暖炉のそばで毛布にくるまって座っている俺を見つけてすぐにやって来た。
「ルカ、どうしたの……。火の側は危ないだろう? 少し離れなさい」
敢えて言っておく。
俺は火が危ないことを知らない赤ん坊ではありません。
毛布に引火するような失敗もする年でもありません。
「パパ……。お帰りなさい。えっと、その……。なんか肌寒かったから暖まろうかなって……」
「肌寒い……。ルカっ! もしかしてまた熱が上がったのかいっ!? それは大変だ! ヨハンっ! ヨハーンっ!」
パパが俺を毛布ごと抱っこしてヨハンを呼ぶと彼は何事かと慌ててミリアムと共にやって来た。
「旦那様、いかがなさいましたか?」
「それがルカが肌寒いみたいなんだ。もしかしたら熱が上がったのかもしれない。薪を増やしてあげてくれっ! あぁ、ルカが死んでしまったらどうしよう」
いやいや、死にませんけどっ!?
俺は仮病を使ってて着ている寝巻きが薄く、布団も没収されてるので寒いだけです。
てか、パパがノリノリすぎてヨハンが苦笑いしてますよ……。
「ヨハン。今日の晩御飯はルカには精のつくものを出してあげてくれ!」
「パパ……。僕は普通にスープで充分です……。食欲もそんなにないですし……」
一日中ベッドに寝転がっていればカロリー消費なんかしないし、お腹空かないよ……。
「ルカ、無理してでも食べないと大きくなれないよ? こんなに痩せて可哀想に……」
いやいやいや! もともと筋肉がつきにくい体質だからです!
痩せてなんかない! 普通! 普通なのっ!
パパやグレン兄さんと比べないで~っ!
「本来はベッドに戻すべきなのだけど……。ママともお話しするかい? 薪をくべるのはやめてパパとサロンへ行こうか……。ヨハン、ミリアム。ルカに暖かいものを着せてあげてサロンへ連れてきてくれるかい? 私は着替えてくるよ」
「「畏まりました」」
パパが出ていくと二人はため息をつき、クローゼットから暖かなガウンを持ってきてくれた。
「あんなに慌てて困った方ですねぇ……」
「旦那様も最近は床に臥せっているルカ様とのふれあいが少なくなってしまいましたし、何だかんだとお寂しいのでしょう」
ヨハンもミリアムも……。二人ともパパと同じくノリノリだね!
そもそもここまで演技する必要あるのかなぁ……。
あ、もしかしてパーティーは王命みたいなものだから嘘とバレると不敬罪になっちゃうのかな?
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そりゃそうか。そうでないとこの家に王様の僕が張り付くわけがないよね。
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俺が思うに本当はパパ狙いな気がヒシヒシとするんだよねぇ。
よしきた! 俺、病弱っ子を全うしますよぉ!
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