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第7章 ○○ストーリーは突然に
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しおりを挟む洞窟から出るとまだ彼女達はお風呂から出てきてないようだった。
あれ? そう言えばこの世界の女性の下着ってどんなの?
──てか、王都脱出のときに俺は預かってないよね……。
ん? あ、あれ? もしかして預かってた……かも……?
あー、でも例え預かってたとしてもだよ? 俺が仮にミリアムの荷物を持ってたとして、それを他の人にあげると言うのはちょっと出来ないよね……。
しかも下着とかさ……。何て言うか、他人の下着を身に付ける勇気はあまりないかな……と思うのよな。
うん、俺個人としてはちょっと無理! しかもすっごい攻めた勝負下着とかあったらどうしたらいいか迷うかもだし……。
見てしまった時点でミリアムとか女性全員からボコられそう。
何かって言うとすぐに隠し持っている護身用なのかナイフを取り出して研ぎ出すメンバーだよ? やだ! 想像しただけでも怖すぎる!
「父上、彼女達はどうやって運びましょうか……。オークの子を宿してるとはいえ、身重の女性を歩かせるわけにも……」
「ぐっちゃん……」
何故かパパは兄さんの肩をガシッと掴むと離れたところに行ってしまいました。
うーん、もしかして説教されちゃうのかな?
「ルカ君、まずはご飯食べる準備しようか……」
「ゼツさん……。ねぇ、ねぇ、ゼツさん? あのね? 女の人の下着ってどんなのなの?」
俺が首をかしげて見上げるように質問するとゼツさんは笑顔で凍りついていた。
あれ? もしかして聞いたらダメな内容だった? それとも聞き方?
「ルカ君もとうとうそういうのに興味のでるお年頃に……」
「ちがう、ちがう、ちがうのぉ~っ!」
なにお年頃って! あぁっ! ゼツさんがショック受けてる顔してるじゃん!
俺、スケベなガキに進化はしてないはずだからヤメテ!
あわあわしながら小声で理由を話すと徐にホッと息を吐かれた。
俺はいったい、ゼツさんの中で何歳児と思われてるのかに興味が湧きますけど?
それからはゼツさんに女性の下着と言うものは~と教えてもらい、こくこくと頷いていると戻ってきたパパの顔は赤く、兄さんは青い顔をしていた。
「つまり、ズロースと言う──っつぅ~っ!」
「ゼツ、ルカに何を教えているんだい? 殺してほしいなら今すぐに息の根を止めてやるが?」
「え? ちょ、ハイネ? 勘違いだって!」
殺されたら困るのでパパとグレン兄さんの誤解を解くために俺は説明した。
そう、彼女達のために侍女の仕事着を用意したが、下着が無いのだと……。
そして女性は男よりも冷えやすいから寒空にワンピース一枚は辛いはずなのだと……。
そんなことを言ったら男四人全員が無言となり、案はなにも浮かばなかった。
「あ、そう言えばルカ? 確かヤトとやり取りできますよね? 確か近くに姉君がいたはずでは?」
「あ! 姉がいた! うん、ちょっと待ってね?」
紙を取り出して兄に「女物の下着プリーズ」と書いたらゼツさんに笑われた。
案の定と言うべきか「今、外に出てるから無理! しかもプリーズって男の俺にそれを言うか?」と書かれ、姉には「ルーちゃん! とうとう男の娘デビューするのっ?」と書かれたのが届いた。
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