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急に婚約破棄されたやん! なんでやねん!
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「君とはもうやっていけないよ。その方言が鬱陶しすぎて。だから婚約破棄させてもらうよ」
地方出身ながら資産家の娘であるあたし——メリル・バブダッドは、仲良かったはずの婚約者パプーから婚約破棄を宣言されてしまった。
「えぇ!? 何でなん!? 急過ぎやって!!」
「そういうところだよ」
「え、ちょ、ほんまに意味分からへん」
「その喋り方。僕も僕の母も、それが嫌いなんだ」
独特の方言がある地方出身のあたし。確かに喋っているのは標準語ではない。けれども、そんなのは仕方のないことではないか。そういう方言が使われている地域で生まれ育ったのだから。
「パプー酷いわ! 何でそんなこと言うん!」
「うるさいよ」
「悪気はないねん、許して。あたしの喋り方が標準語ちゃうのは知ってるんやけど、でも、しゃーないやん」
「二度と近寄らないでよ、バイバイ」
こうしてあたしはパプーに永遠を別れを告げられてしまったのだった。
◆
パプーとの婚約破棄から数年、あたしはパン屋の息子と結婚した。
彼はあたしの喋り方を好きと言ってくれた。
そんな彼のことがあたしも好きだ。
ちなみに、今は彼が営むパン屋でお手伝いをしている。
パン屋に来る客はほとんどが善良な人物。あたしが少し独特な方言で喋ってしまっても怒らないし、出身地について話してくれたり聞いてくれたり、温かく受け入れてくれる。
「もっと最高なパン屋にしよね!」
「あぁ!」
ちなみに、パプーはあの後、言葉遣いが綺麗な女性と結婚したらしい。だが、正式に夫婦となってから女性の父親に借金があることが発覚。家同士が大揉めとなり、最終的には離婚することになってしまったらしい。
◆終わり◆
地方出身ながら資産家の娘であるあたし——メリル・バブダッドは、仲良かったはずの婚約者パプーから婚約破棄を宣言されてしまった。
「えぇ!? 何でなん!? 急過ぎやって!!」
「そういうところだよ」
「え、ちょ、ほんまに意味分からへん」
「その喋り方。僕も僕の母も、それが嫌いなんだ」
独特の方言がある地方出身のあたし。確かに喋っているのは標準語ではない。けれども、そんなのは仕方のないことではないか。そういう方言が使われている地域で生まれ育ったのだから。
「パプー酷いわ! 何でそんなこと言うん!」
「うるさいよ」
「悪気はないねん、許して。あたしの喋り方が標準語ちゃうのは知ってるんやけど、でも、しゃーないやん」
「二度と近寄らないでよ、バイバイ」
こうしてあたしはパプーに永遠を別れを告げられてしまったのだった。
◆
パプーとの婚約破棄から数年、あたしはパン屋の息子と結婚した。
彼はあたしの喋り方を好きと言ってくれた。
そんな彼のことがあたしも好きだ。
ちなみに、今は彼が営むパン屋でお手伝いをしている。
パン屋に来る客はほとんどが善良な人物。あたしが少し独特な方言で喋ってしまっても怒らないし、出身地について話してくれたり聞いてくれたり、温かく受け入れてくれる。
「もっと最高なパン屋にしよね!」
「あぁ!」
ちなみに、パプーはあの後、言葉遣いが綺麗な女性と結婚したらしい。だが、正式に夫婦となってから女性の父親に借金があることが発覚。家同士が大揉めとなり、最終的には離婚することになってしまったらしい。
◆終わり◆
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