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1話
しおりを挟む思い返せばもう一年も前のことだ。
婚約者アーベイガと共に初めて二人で出掛けた先、それが、中央公園近くに位置する花畑だった。
あの頃は楽しかった。世界が色づいて見えて。嬉しさ、楽しさ、そして未来への希望。そんな中で生きていた。あの頃の私は純粋に彼を愛しまた彼と共に行く未来を信じていたのだ。
――でもそれは先日完全に壊れてしまった。
アーベイガは婚約者がいる身でありながら他の女にも手を出していた。相手の女性はアーベイガに婚約者がいるとは知らなかったようだが。つまり彼は二人の女を同時に騙していたのである。彼は欲望のためにより多くの女を得ようとしていたのだ。
で、先日、それがばれた。
アーベイガが女性を連れて中央公園付近の花畑を見た後少々いかがわしい場所へ入っていくところを私が目撃してしまったのである。
もちろん私は意見を述べた。
すると彼は急に逆ギレ。
とても正気とは思えないような勢いで暴言を並べてきたうえ婚約破棄を宣言されてしまった。
いやいや、そっちが悪いんでしょ……。
思ってもそんなことを言えるはずもなく。
結局私はそのまま婚約破棄されておくしかなかった。
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