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1話
しおりを挟むある日突然私のところへやって来た銀髪の女性。
彼女は非常に高圧的だった。
「アンタ、レビウの婚約者なのよね? さっさと消えてくれないかしら。邪魔よ。どうせ愛されていないのでしょう?」
銀細工のような髪を長く伸ばした彼女――エリシアは、私の婚約者レビウと深い交流があるようだった。
「待ってください、どういうお話ですか?」
「消えてちょうだいと言っているの」
「え……あの、私、婚約しているのですよ。ですから消えることはできません」
「はぁ? できるでしょう? アンタが消えればいいのよ!」
エリシアは腰に手を当て胸を突き出すようにして圧をかけてくる。
感じ悪い、としか言い様がない。
「レビウ様に言いなさい! 私は消えます、と!」
「それは無理ですよ、さすがに……」
「何ですって? もしかして、あたしとあの人の関係を壊そうとしている? だとしたらやめなさい、小賢しいわよ」
一方的にあれこれ言われているが――レビウの正式な婚約者は私であり、エリシアこそが割り込んできている邪魔者的立ち位置なのだが――けれども彼女はそのことを理解していないようだ。
「あたしは愛されているの! アンタは消えな!」
「すみませんができません」
「はぁ? レビウ様はあたしを愛しているのよ! 愛されてもいない地味女が婚約しているだけで勘違いしないで!」
その日は一旦帰ってもらった。
そしてレビウに話をしてみる。
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