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魔王の娘と付き合うのは無理? そうですか、分かりました。
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「婚約破棄させてくれ」
私は魔王の娘。彼は人間界の国王の息子。私たちは両国の平和のために婚約者となった。そのことには互いに納得していたはず……だったのだけれど。
「やはり魔王の娘と付き合っていくのは無理だ」
「なぜです?」
「人間でもない女を愛せない」
「そうですか、分かりました。……ただ、良いのですか? 婚約破棄となれば、両国の間の平和のための約束はなかったことになりますけれど」
両国が平和であれるのは、私たちの婚約があるから。
それがなくなれば、もう、平和なんてものは消え去るだろう。
「あぁ、構わないさ。人間は決して負けない」
「分かりました。ではそうしましょうか」
こうして私たちの婚約は破棄となった。
その後、早速両国の間で戦争が始まるのだが、先に仕掛けたのは人間側だった。どうやら、攻め込みたいという思いがあって婚約破棄を希望したようだ。
だが、人間がいくら集まろうが、無駄に近い。
人間の戦闘能力には限りがある。大勢集まったとしても、魔界の民に勝てるはずもない。
そうして、人間の国は滅んだ。
国王は首を落とされ、王子もまた捕まえられた。
王子は一応生き延びはしたものの、生涯、魔界の民たちのおもちゃとして使われたそうだ。
◆終わり◆
私は魔王の娘。彼は人間界の国王の息子。私たちは両国の平和のために婚約者となった。そのことには互いに納得していたはず……だったのだけれど。
「やはり魔王の娘と付き合っていくのは無理だ」
「なぜです?」
「人間でもない女を愛せない」
「そうですか、分かりました。……ただ、良いのですか? 婚約破棄となれば、両国の間の平和のための約束はなかったことになりますけれど」
両国が平和であれるのは、私たちの婚約があるから。
それがなくなれば、もう、平和なんてものは消え去るだろう。
「あぁ、構わないさ。人間は決して負けない」
「分かりました。ではそうしましょうか」
こうして私たちの婚約は破棄となった。
その後、早速両国の間で戦争が始まるのだが、先に仕掛けたのは人間側だった。どうやら、攻め込みたいという思いがあって婚約破棄を希望したようだ。
だが、人間がいくら集まろうが、無駄に近い。
人間の戦闘能力には限りがある。大勢集まったとしても、魔界の民に勝てるはずもない。
そうして、人間の国は滅んだ。
国王は首を落とされ、王子もまた捕まえられた。
王子は一応生き延びはしたものの、生涯、魔界の民たちのおもちゃとして使われたそうだ。
◆終わり◆
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