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婚約破棄されても己の道を変えるつもりはありません。~彼のその後などどうでもいいことです~

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 先日婚約破棄された。
 その理由は祭りでの歌の練習をしていたから、という、あまりにもちっぽけでどことなく悲しくなるような理由であった。

「はい! せい! はいせせせい! はァ! はい! せい! はいはいせい! せい! はいせいはいはははいはははいせい! はい! せい! はいせいせい! とりゃ!」

 しかし私はそんなことは気にせず歌い続ける。
 なんせ祭り本番まではもうあまり時間がないのだ。

「はい! せい! はいせせせい! はァ! はい! せい! はいはいせい! ほっほらしょっしょらほっほらしょっしょらほっほらしょっしょら……はい! はい! はい! せい! はいせせせい! はァ! はいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはい! せい! はいはいせい!」

 練習、練習、練習。

 ただひたすらに歌い続けた。


 ◆


 祭りは大成功を収めた。

 私はこれで生きていく。
 そう決めたから、これからも、歌と共に生きていく。


◆終わり◆
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