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後編
彼は感情的になり、ベルグリアを一方的に捨てた。
こうして二人の関係は壊れてしまったのである。
――だが、その一件があったからこそ、ベルグリアは私の父である男性と巡り会い結婚することができた。
つまり、その時問題が何も起こらず彼女がルべと上手くいっていたなら、今の私はなかったかもしれないということである。
ちなみにルべはというと、その後も何人もの女性と婚約するがそのたびにちょっとしたことで激怒して婚約破棄を告げるというようなことを繰り返したために悪い噂が広がってしまい、最終的には誰にもどこの家にも嫌われ相手してもらえなくなってしまったそうだ。
そんな彼は、女性に相手してもらえない苦痛から徐々に心を病み、三十歳という若さで自死を選んでしまったらしい。
◆
「死んでしまうなんて驚きね……」
「ま、その時には無関係になっていたから、お葬式には行かなかったのだけれどね~」
今は自宅のリビングにて母と二人で過ごしている。
私は母が入れてくれた紅茶を飲んでいるところ。
母はそろそろ席につこうとしているところ。
ちなみに、父は今日は仕事があって出ている。
「そんな話があったなんて」
「ふふ、そういえば、これまであまり話してこなかったわね~」
母は斜め上を眺めながら発する。
「でも、あれがあったからこそ、あの人と出会えたの。それはとっても良かったことだと思っているわ~。きっとあのままでいるより幸せになれたと思うのよ」
当人が、母が、幸せならそれでいい。
だって彼女の人生だから。
◆終わり◆
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