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後編
しおりを挟む婚約破棄された日、彼女は泣いて怒っていた。
顔を涙やら何やらの汁でぐしゃぐしゃにしていた。
可愛いとされる顔もそんなではただ汚いだけだ。
「婚約破棄されるなんて……残念だったわね、リリー」
「お姉様」
私はきっと悪なのだろう。
傷を抉るような真似をして。
けれどもそれでも構わない。
悪女でも、構わない。
「あんなに誇らしげにしていたのに、男と遊んで婚約破棄されるなんて、貴女らしくないんじゃない? ああ、それか、魅力が足りなかったんじゃない? 魅力があれば、きっと、少しくらい見逃してもらえるものでしょう?」「ぐ……」
これまで散々やられてきたことを返すだけ。
「そんなくらいで捨てられるなんて……もしかしたら貴女も私くらいの魅力しかなかったんじゃない? なんて、冗談よ。でも、きっと、そこまで愛されてはいなかったのでしょうね」
「お、お姉様……この悪女……」
「何とでも言えばいいわ。私はただ、貴女がこれまでしてきたことを返すだけのことよ」
「き、きぃぃぃぃぃぃぃ!! くそ姉のくせに!! 死ね! 死ね! 舐めやがって死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!」
リリーは怒りのあまり精神崩壊した。
急に暴れ、割った鏡の破片を掴んで私を殺そうとして――結果、治安維持組織に拘束された。
彼女は牢送りになった。
◆
その後私は実家を出て一人暮らしを始める。
そしてやがて一人の男性に出会い。
結婚し苦痛のない暮らしを手に入れることができた。
◆終わり◆
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