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後編
しおりを挟む「実はさ、惚れてんだ! あんたに!」
そして想いを真っ直ぐに告げる。
「……そのような話をする気はありません」
しかしエリスは冷めていた。
そういったことには興味がなかったのだ、好きとか惚れるとか。
「まぁそう言うなよ! 俺とちょっくら遊ばねえか?」
「遊ぶ、とは?」
「ああそうだなぁ、遊ぶってのはなぁ……戦うんだよ! お互いを知るにはそれが一番、だろ?」
「それは……そうかもしれませんね」
こうして二人は殴り合うこととなった。
――そうして、愛が芽生えた。
躊躇いなく力をぶつけ合うことで心と心が通じ合い、生まれた絆はやがて愛へと変化していったのだ。
そうして、めでたく、エリスとその男は結ばれた。
男の想いは意外な形で実ったのである。
ちなみにオズレーはというと。
後に、散歩中に積まれていた資材の下敷きとなり、誰にも助けてもらえず死亡した。
怪力なエリスが近くにいたなら、もしかしたら命くらいは助かっていたかもしれないが……。
◆終わり◆
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