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3話
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結果から言おう。
私が国から追い出された後間もなく王都に隕石が落ち、国は滅んだ。
民の多くが死傷し、また、王族もそのほとんどが落命することとなってしまった。
そして落命した王族の中には王子エルリッヒも含まれていた。
その夜もエルリッヒとリリアナは二人きりで薄着でいちゃついていたようなのだが、唇を重ねようとした瞬間に隕石が落ちたことによる爆風で吹き飛ばされてしまい、そのまま二人まとめて死亡し灰になってしまったようだ。
ちなみに私は王都から離れていたために命拾いした。
幸い、ここまでは爆風には見舞われなかった。
そういう意味では幸運だったのかもしれない。
嫌な思い出は増えてしまった。
でもそれによって命は助かった。
何が幸運かなんて分からないけれど――これもまた一つの幸運であったのかもしれない、と思った。
そうよ、あんな穢れた人は要らないわ。
一度はすべてを失うけれど、それによって解放されて。
そうやって生きてゆく。
真っ直ぐに、穢れなく、私は私の道を突き進むのだ。
◆
あれから数年、私は、魔物の住む村にて巡り会った一人の青年と結婚した。
彼が飼っていた魔物が私に懐いた。それがきっかけとなって私たちは知り合い、そこから一歩ずつ関係は進展していって。そうしてやがて結ばれるに至ったのだ。
この出会いはある意味奇跡だったと思う。
そして、不運にも見えた私のもとへ自ら飛び込んできてくれた、意外な形で出会う幸運でもあった。
◆終わり◆
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