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前編
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私の名はリッリ。
国を護る聖女の血を引く女だ。
実際、私には、かなり大きな魔力が秘められている。
規模が規模なのでなかなか使うことはできないのだが……。
前に一度実験で魔法を使った時には、驚いたことに、大きな山一つが一瞬にして吹き飛んだ。
そんな私は、聖女として扱われ、アポ王国の王子アポンと婚約していた。
しかし。
「君が聖女という話が嘘だと聞いた。そういうことなら、俺が君の相手をする必要もない。ということで、君との婚約は破棄とする!」
アポンはある日突然そのようなことを宣言した。
私は彼の命令で城から追い出されてしまう。
魔力は偽りのものではないのに……。
聖女の血を引くというのも国が正式に認定した事実なのに……。
だが、その後一般人の噂話によって、アポンにとても可愛がっている女性がいることを知った。で、その女性が「私こそが本物の聖女よ、あの女は偽者」と語っていることも知る。
恐らく、彼女がアポンに何かを吹き込んで、こんなことになったのだろう。
事情は理解した。
そういうことならどうでもいい。
私は私の道を行くだけだ。
こうして婚約うんぬんから逃れられた私は、この国にいてもひそひそ話をされるばかりで気まずいので他国へ出ることにした。
◆
その後私は隣国へ引っ越して冒険者として働くことにした。
戦闘の経験は皆無と言っても問題ない状態だが魔力だけは有り余っている。魔法さえ使いこなせれば少しは冒険者として働けるだろう。戦い慣れはしていなくとも、大きな力があれば何かはできるかもしれない。
国を護る聖女の血を引く女だ。
実際、私には、かなり大きな魔力が秘められている。
規模が規模なのでなかなか使うことはできないのだが……。
前に一度実験で魔法を使った時には、驚いたことに、大きな山一つが一瞬にして吹き飛んだ。
そんな私は、聖女として扱われ、アポ王国の王子アポンと婚約していた。
しかし。
「君が聖女という話が嘘だと聞いた。そういうことなら、俺が君の相手をする必要もない。ということで、君との婚約は破棄とする!」
アポンはある日突然そのようなことを宣言した。
私は彼の命令で城から追い出されてしまう。
魔力は偽りのものではないのに……。
聖女の血を引くというのも国が正式に認定した事実なのに……。
だが、その後一般人の噂話によって、アポンにとても可愛がっている女性がいることを知った。で、その女性が「私こそが本物の聖女よ、あの女は偽者」と語っていることも知る。
恐らく、彼女がアポンに何かを吹き込んで、こんなことになったのだろう。
事情は理解した。
そういうことならどうでもいい。
私は私の道を行くだけだ。
こうして婚約うんぬんから逃れられた私は、この国にいてもひそひそ話をされるばかりで気まずいので他国へ出ることにした。
◆
その後私は隣国へ引っ越して冒険者として働くことにした。
戦闘の経験は皆無と言っても問題ない状態だが魔力だけは有り余っている。魔法さえ使いこなせれば少しは冒険者として働けるだろう。戦い慣れはしていなくとも、大きな力があれば何かはできるかもしれない。
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