とても寒い雪の降る日、婚約破棄を告げられてしまいました。

四季

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2話

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「いや、そういうわけではない。俺が自分が決めた。言い方が悪かったな、そこだけは謝ろう」

 ……深い意味はないのか。

「ということで。お前との婚約は本日をもって破棄される。いいな? もうきちんと伝えたぞ。後から聞いていないだ何だと言っても無駄だからな。後からごちゃごちゃ言うなよ」

 言いませんよ、そんなこと。

 私としては彼がそれを望むならそれでもいい。私と夫婦となることを彼に強制する気なんてまったくないし。そもそも私が望んで婚約してもらったわけでもない。彼がそうしたいなら、好きにすればいいじゃないか。私はそれを受け入れよう。

「承知しました。では、私はこれで。失礼します」

 その日、ファルリゼントとの関係は終わった。

 私たちはきっと二度と直接会いはしないだろう。
 だって他人に戻るのだから。
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