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後編
しおりを挟むしかし彼女はすぐに浮気されてしまう。
さらにそのことを責めたために逆に激怒されてしまい、婚約破棄を宣言されてしまった。
それが彼女の人生を大きく動かした――負の方向に。
精神が崩壊した彼女は常によく分からないことを言っているような状態になってしまった。意地悪されることはなくなって良かった、が、まともな意志疎通をすることも難しくなってしまって。食事も最低限の自立した行動も何もかもすべて、自分ではできなくなってしまい、その結果両親が彼女の介護をしなくてはならなくなってしまった。
それでも何とか彼女は生きていた。
正気はなくとも。
持っていたものを失っていても。
それでも息をしていたのだ。
だが、それから数ヶ月が経った朝、彼女は自分の部屋にて死んでいた。
後に亡骸の状態から自ら死を選んだのだということが発覚した。
だが悲しくはなかった。
わりとどうでも良かった。
だって愛していた妹ではなかったから。
だって私を虐めてきていた妹だから。
姉妹なら大事に思うべき。
そうは思うけれど。
でもどうしても無理なことだってあるのだ。
だって私も人間だから。
ちなみに今の私はというと、良き人と巡り会えて幸せに暮らせている。
特別な人に大事にされる。
唯一の人に愛される。
そういった経験は何よりも私を育ててくれた。
◆終わり◆
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