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いきなり婚約破棄を告げられたのでびっくりしましたが、気にせず暮らします。

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「あのさ、お前との婚約、破棄することにしたから」

 婚約者ブリュッヘルは当たり前のことを言っているかのようにそんなことを告げてきた。

「え。……え、えええ!?」

 さすがにかなり驚いてしまった。
 そんな展開は想定外だったから。

「ちゃんと聞けよ。婚約破棄だ、って言ってんだ」
「嘘でしょ!?」
「ホントだよ」

 ブリュッヘルの顔が真顔だったので怖くなって、私はそそくさと彼の前から去った。

 その日が彼と顔を合わせた最後の日となった。

 その後私は実家へ帰り両親と妹と四人で穏やかに暮らした。
 数年が経った今も楽しく暮らせている。

 ちなみに、ブリュッヘルはというと、あの後食当たりを拗らせて亡くなってしまったそうだ。


◆終わり◆
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