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2話
しおりを挟む「んもぉ最高~! ビランチェやっさすぅぃ~ぃ!」
「じゃ、これから数日よろしくな。じっくり楽しもうぜ。何日かあれば、さ、日頃できないこともたくさんできそうだしな」
「そうね!」
「ああ、楽しみだな!」
腹の底から込み上げてくる苛立ち。
裏切りを許すことなどできはしない。
取り敢えず私は撮影魔法を使って窓の外から近づいた二人の姿を撮影した。
本当はこんな場面は見たくない。でも仕方ない。これは彼の悪しき行動の証拠物となる、だから今後絶対必要になってくるものだ。たまたまとはいえ私の剣となってくれそうなものを入手する機会を得たのだ、この機会を逃すことなどできはしない。だから私は撮影を続けた。
見たくない二人のいちゃつきに目を向けて、精神的に戦いながら、それでもただひたすらに未来へと歩むのだ。
「よし、大成功」
証拠物は手に入れられた。
さて、もう帰ろう。
衝撃が大きすぎていろんな意味でしまった。
一旦休息したい。
今一番欲しいのは一人になって心を落ち着かせてゆく時間だ。
◆
あの後私は証拠物を見せながら両親にビランチェの行為を説明した。
すると両親は激怒、婚約を破棄する方向で話を進めて構わないと言ってもらえた。
そうして私はビランチェとの終わりへと向かう。
まずは話し合い、そして、ビランチェとあの女の二人から慰謝料をもぎ取った。それからビランチェに永遠の別れを告げて。ここまで保ち続けてきていた婚約を正式に破棄とした。そう、すべてを終わらせたのだ。私の選択で、私の強い意志をもって、彼との道に終焉をもたらした。
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