3 / 3
3話「彼は失い私は手に入れる」
レイタタンは私との婚約によって手に入れたものをすべて失うこととなった。
地位もそうだし、権力もそうだし、就くことになっていた職もそう。
彼はそれらすべてを失った。
そこに、さらに、婚約者がいるのに他の女性たちと関係を深めていた、という悪評が加わって……彼のイメージは以前よりも悪いものとなった。
レイタタンには多額の慰謝料の支払いが求められた。彼はそれを支払わず逃げようとしたために、私の父親の知人が多くいる悪事防止隊によって拘束された。そうして彼は更正施設へと送られることとなる。
以降、彼はずっと更正施設内で生きることを強制され、腐りかけの食事で長時間労働を乗りきらなくてはならないという奴隷のような扱いを受けていたそうだ。
また、レイタタンの家もまた、国で定められている家の格を二段階下げるという処分を受けた。
それによってレイタタンの妹は既にいた婚約者と別れなくてはならないこととなってしまったそうだ。
この国では家の格が違いすぎる家同士は原則結婚できないのである。
レイタタンの妹は仲良しだった婚約者と生きられないことに絶望して自ら死を選んだそうだ。
一方私はというと、「すぐに婚約とか結婚とかの話はしたくない」と私自身の意向で高等学園に入学。そこで数年勉強に使った後に、学園で知り合った男性と仲良くなって結婚。伝統ある家柄の子息でありユーモアがありつつも一緒にいてほっとできる彼と結ばれたことは、私の人生にとって、大きな幸福であった。
◆終わり◆
地位もそうだし、権力もそうだし、就くことになっていた職もそう。
彼はそれらすべてを失った。
そこに、さらに、婚約者がいるのに他の女性たちと関係を深めていた、という悪評が加わって……彼のイメージは以前よりも悪いものとなった。
レイタタンには多額の慰謝料の支払いが求められた。彼はそれを支払わず逃げようとしたために、私の父親の知人が多くいる悪事防止隊によって拘束された。そうして彼は更正施設へと送られることとなる。
以降、彼はずっと更正施設内で生きることを強制され、腐りかけの食事で長時間労働を乗りきらなくてはならないという奴隷のような扱いを受けていたそうだ。
また、レイタタンの家もまた、国で定められている家の格を二段階下げるという処分を受けた。
それによってレイタタンの妹は既にいた婚約者と別れなくてはならないこととなってしまったそうだ。
この国では家の格が違いすぎる家同士は原則結婚できないのである。
レイタタンの妹は仲良しだった婚約者と生きられないことに絶望して自ら死を選んだそうだ。
一方私はというと、「すぐに婚約とか結婚とかの話はしたくない」と私自身の意向で高等学園に入学。そこで数年勉強に使った後に、学園で知り合った男性と仲良くなって結婚。伝統ある家柄の子息でありユーモアがありつつも一緒にいてほっとできる彼と結ばれたことは、私の人生にとって、大きな幸福であった。
◆終わり◆
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
片思いの貴方に何度も告白したけど断られ続けてきた
アリス
恋愛
幼馴染で学生の頃から、ずっと好きだった人。
高校生くらいから何十回も告白した。
全て「好きなの」
「ごめん、断る」
その繰り返しだった。
だけど彼は優しいから、時々、ご飯を食べに行ったり、デートはしてくれる。
紛らわしいと思う。
彼に好きな人がいるわけではない。
まだそれなら諦めがつく。
彼はカイル=クレシア23歳
イケメンでモテる。
私はアリア=ナターシャ20歳
普通で人には可愛い方だと言われた。
そんなある日
私が20歳になった時だった。
両親が見合い話を持ってきた。
最後の告白をしようと思った。
ダメなら見合いをすると言った。
その見合い相手に溺愛される。
冷酷公爵と呼ばれる彼は、幼なじみの前でだけ笑う
由香
恋愛
“冷酷”“無慈悲”“氷の貴公子”――そう恐れられる公爵アレクシスには、誰も知らない秘密がある。
それは、幼なじみのリリアーナの前でだけ、優しく笑うこと。
貴族社会の頂点に立つ彼と、身分の低い彼女。
決して交わらないはずの二人なのに、彼は彼女を守り、触れ、独占しようとする。
「俺が笑うのは、お前の前だけだ」
無自覚な彼女と、執着を隠しきれない彼。
やがてその歪な関係は周囲を巻き込み、彼の“冷酷”と呼ばれる理由、そして彼女への想いの深さが暴かれていく――
これは、氷のような男が、たった一人にだけ溺れる物語。
真実の愛は水晶の中に
立木
恋愛
学園の卒業を祝うパーティーの最中、レイシア・マレーニ侯爵令嬢は第三王子とピンク髪の女、その取り巻きたちによって断罪されようとしていた。
しかし断罪劇は思わぬ方向へ進んでいく。
※「なろう」にも重複投稿しています。
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました
悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。
クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。
婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。
そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。
そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯
王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。
シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯
婚約破棄されたので、もうあなたを想うのはやめます
藤原遊
恋愛
王城の舞踏会で、公爵令息から一方的に婚約破棄を告げられた令嬢。
彼の仕事を支えるため領地運営を担ってきたが、婚約者でなくなった以上、その役目を続ける理由はない。
去った先で彼女の能力を正当に評価したのは、軍事を握る王弟辺境伯だった。
想うことをやめた先で、彼女は“対等に必要とされる場所”を手に入れる。
実家を没落させられ恋人も奪われたので呪っていたのですが、記憶喪失になって呪わなくなった途端、相手が自滅していきました
麻宮デコ@SS短編
恋愛
「どうぞ、あの人たちに罰を与えてください。この身はどうなっても構いません」
ラルド侯爵家のドリィに自分の婚約者フィンセントを奪われ、実家すらも没落においやられてしまった伯爵家令嬢のシャナ。
毎日のように呪っていたところ、ラルド家の馬車が起こした事故に巻き込まれて記憶を失ってしまった。
しかし恨んでいる事実を忘れてしまったため、抵抗なく相手の懐に入りこむことができてしまい、そして別に恨みを晴らそうと思っているわけでもないのに、なぜか呪っていた相手たちは勝手に自滅していってしまうことになっていった。
全6話