そもそもこの婚約自体がほぼ貴方のためのものだったのですよ? なのにそのような裏切り行為、絶対に許せません。

四季

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3話「彼は失い私は手に入れる」

 レイタタンは私との婚約によって手に入れたものをすべて失うこととなった。

 地位もそうだし、権力もそうだし、就くことになっていた職もそう。
 彼はそれらすべてを失った。

 そこに、さらに、婚約者がいるのに他の女性たちと関係を深めていた、という悪評が加わって……彼のイメージは以前よりも悪いものとなった。

 レイタタンには多額の慰謝料の支払いが求められた。彼はそれを支払わず逃げようとしたために、私の父親の知人が多くいる悪事防止隊によって拘束された。そうして彼は更正施設へと送られることとなる。

 以降、彼はずっと更正施設内で生きることを強制され、腐りかけの食事で長時間労働を乗りきらなくてはならないという奴隷のような扱いを受けていたそうだ。

 また、レイタタンの家もまた、国で定められている家の格を二段階下げるという処分を受けた。

 それによってレイタタンの妹は既にいた婚約者と別れなくてはならないこととなってしまったそうだ。
 この国では家の格が違いすぎる家同士は原則結婚できないのである。
 レイタタンの妹は仲良しだった婚約者と生きられないことに絶望して自ら死を選んだそうだ。

 一方私はというと、「すぐに婚約とか結婚とかの話はしたくない」と私自身の意向で高等学園に入学。そこで数年勉強に使った後に、学園で知り合った男性と仲良くなって結婚。伝統ある家柄の子息でありユーモアがありつつも一緒にいてほっとできる彼と結ばれたことは、私の人生にとって、大きな幸福であった。


◆終わり◆
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