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前編
しおりを挟む美しい娘レミーナには同じ年齢の婚約者バットルがいた。
二人は学生時代に知り合った関係で。
まだ卒業する前から将来婚約しようと話をしていて、それで、卒業と同時に婚約したという関係だ。
そんな二人は卒業後は別々の道を行くこととなった。
レミーナは家で過ごし、バットルは仕事を始めたのである。
だがそれはすべての悪の根源となってしまった。
というのも、バットルの同僚に年下の女性ルリラがいて、彼女がバットルのことを好きになったのである。
それが破滅の始まりだった。
最初こそレミーナのことしか考えていないと意思を強く持っていたバットルだが、慕うような行動を敢えてしてきてくれるルリラに彼の心は段々惹かれていって。そのうちに二人は段々親しくなり、やがて、深い関係へと発展してゆく。
その時にはもうバットルはルリラを愛してしまっていた。
――そしてやがてその関係がレミーナにばれてしまった。
その原因は、ルリラがレミーナのところへ勝手に行って「愛されているのは貴女ではなく私、ですから、彼から離れてください」などと言ったことであった。
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