婚約者が別の女性といちゃいちゃするので、婚約破棄しました。

四季

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前編

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「ねぇねぇ好きって言ってぇ~」
「好きだよぉ」
「えぇ~そんなのぉ嘘っぽぉ~い~」
「本当だよ。心の底から愛してる」

 人は信じられるだろうか?
 婚約者が知らない女性と身を寄せ合っていちゃいちゃしている光景をいきなり見せられて。

「本当にぃ~? なら口づけしてみせてぇ」
「あぁもう仕方ないなぁ」

 今私は婚約者バルボロスが身知らぬ金髪女性と唇を重ね合っている光景を目にしている。

 私はただ彼に借りていた本を返しに来ただけ。
 なのになぜこんなことになったのか。

「あの……バルボロスさん? なぜこんなところでそのようなことをなさっているのですか?」

 私は偶然持っていた小型カメラで身体を密着させる二人の様子を撮影。

「り、リリィ!? な、ななな、なぜここに!?」
「本を返しに来たのですが」

 私がここへ来た理由は本当にそれだけなのだ。

「あ、あぁ! そうか! 本か!」
「でも邪魔みたいですので、これで失礼しますね」
「あ、いや、そのっ……」
「婚約は破棄させていただきますので、ご心配なく」
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