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episode.57 お誘いとお茶会
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「うふふ! 来ちゃったわ!」
私はクイーンズキャッスルを離れ、今、時のキャッスルにいる――森のプリンセスと共に。
「……何しに来た」
「アオちゃんはいる?」
なぜこんなことになっているか?
簡単なこと。
森のプリンセスが「アオちゃんも一緒に三人でお茶会したい」と言い出したのだ。
「遊びで来るな、帰れ」
「何様のつもりかしらー? いいからアオちゃんを出しなさいー」
森のプリンセスは最初クイーンズキャッスルへ来た。私はそこでお茶会したいとか何とかという話を聞いた。そして私は彼女に同行することになり、現在、こうしてアオを迎えにいっているところなのだ。
思えば、時のキャッスルをまともに訪ねるのは初めてかもしれない。
そういえば昔、高い空の遥か彼方に宇宙なるものが存在していると聞いたことがある。そこは星空のようで、しかしながら暗く、人の世には当たり前にあるものがなかったりすると聞いたことがあって。
宇宙、こんな感じかな?
時のキャッスルにいるとそんなことを考えてしまう。
ちょうどその時、銅のような色みのお盆を持ったアオが現れた。お盆にはティーカップが乗っている。どうやらアオはそれを運んでいるようだ。ただ、少々動きがぎこちない。
「ま! アオちゃんじゃない!」
森のプリンセスの瞳が煌めく。
「色々習っているのです。こちらへ来たからにはこちらの暮らしに馴染まねばと思いまして」
「あら、邪魔したかしらー」
「いえ。しかし、何かご用でしょうか」
「そうよー。今日はアオちゃんに会いにきたのー」
アオは時のプリンスの前にティーカップを出してから、改めて森のプリンセスの方へ身体を向ける。
「拷問でもなさるおつもりですか」
唐突にそんなことを言われた森のプリンセスは一瞬きょとんとした顔になる。
が、次の瞬間には微笑みを浮かべた。
「まさか! そんなわけないわよー、物騒ねー」
言って、森のプリンセスは両手を広げる。
「お茶会に誘いたかったのよー」
「お、お茶、会……?」
「フレイヤちゃんと三人よー。きっと楽しいと思うわー」
アオは暫し戸惑ったような顔で止まっていたが、少しして、気まずそうに振り返り時のプリンスへ視線を向けた。
「あの……行ってきても……」
「好きにせよ」
時のプリンスは即座にそれだけ返した。
個人的には意外だった。アオに外出許可が出るなんて。彼はきっと駄目とか遊ぶなとか言うのだろうと想像していた、だからこそ、即座に許可が出たことに驚きを感じずにはいられない。
「では、よろしくお願いします」
「ふふ! 嬉しいわ! 決まりねー」
アオの参加が決まって嬉しい森のプリンセスは、一人くねくねしていた。
森のキャッスルにて三人揃う。
アオは今も気まずそうな顔をしているが、嫌々来ているということはなさそうだ。
「さぁさぁ、座ってー」
「すみません」
「いいのよー。わたしね、アオちゃんと仲良くなりたいの。だから何も気にしないでー」
丁寧に椅子に座らせてもらったアオは小さく「紳士的……」と呟いていた。
なぜゆえ?
疑問に思う部分はあったが、まぁ、そこは気にしてはならないところなのだろう。
「ウィリー、今日は三人分でよろしく」
「はい!」
森のプリンセスは傍にいた人形態のウィリーに指示してから着席した。
「アオちゃん、暮らしはどう?」
「問題ありません」
「もうそろそろ慣れてきたかしらー」
「……はい」
アオはまだ緊張しているような面持ちでいる。
「じゃ! 早速馴れ初めから聞かせてちょうだい!」
いやいやいや。
いきなり踏み込みすぎだろう。
気になるのは分かる。私だってまったく気にならないかというとそうではないし。何がどうなってこんなことになったんだ、という疑問を解消できるなら、それはありがたいことだ。
でも!
さすがにいきなり過ぎる。
「……それは困ります」
「ま。そうなの?」
「そういう関係ではないので……」
「そうなの!?」
森のプリンセスは身を乗り出すようにして派手に驚く。
「嘘でしょ、信じられない」
「本当です」
「気づいていないだけじゃない!?」
「違います」
少し間を空け、アオは続ける。
「時のプリンスが私に手を貸してくださったのは同情ゆえです。そんな意味ではありません。私はべつに……嫌いではないですけど」
助けられて惚れる。
よくあること、か。
「でも思うことはあります。最初から味方同士として出会えていたら、って……」
「ま。どうしてー?」
「このようなことを言うと失礼かもしれませんが……不利じゃないですか、後から知り合ったとか」
そんなことないよ! 私なんて時のプリンスのことはいまだに何一つ知らないよ! それに、見てる感じ、皆もあまり知らないみたいだよ!
……そう言いたいところだが、一応黙っておく。
「そんなことないわよー」
「でも」
「何?」
「プリンセスさんって……皆さん美しい方ばかりですし」
「え? え?」
「勝てる気がしません」
溢れ出す疑問符。
「ま、待って、アオちゃん何か誤解していない? わたしたち誰も――」
「きっと遊ばれているんです、私は」
えええー……。
何だこの面倒臭い系女子は……。
「アオさん、それはさすがに考えすぎではないですか?」
「フレイヤちゃんさん」
ちょ、ちゃんさん、て。
色々重なってごちゃごちゃになってしまっている。
とはいえ、アオが落ち込んでいるのは可哀想に思う。真剣なのは分かる、だからこそ悩むしもやもやするのだろう。
「考えてみてくださいよ。時のプリンスさんが女なら誰でも引っかけたいような方なのなら、私にだって同じようにしたと思うんです。たとえばキャッスルに呼ぶとか。でも何もなかったですし、むしろ不愉快そうにしていました」
アオに元気になってもらいたい。
そのためなら私はちょっとぐらいやらかせる。
「明らかに嫌われていました、だって初対面で――」
足を組み、腕は背もたれの後ろへ。
後は。
「……お主に興味はない」
声を真似る――!!
なんというか、非常に恥ずかしい。
「それそれそれー! そっくりー!」
素早く反応してくれたのは森のプリンセス。
「似てる……」
少ししてアオもそう言ってくれた。
ありがとう二人共、ちょっと救われました。
「私への対応はこれですよ。でもアオさんは大事にされていますよね。それって、時のプリンスさんが誰でもいいわけではない証拠ですよ」
「そうよー。アオちゃんだからいいのよー。わたしはみーんな好きだけれど、アオちゃんってとっても可愛いと思――あ」
言いかけて、森のプリンセスはハッとする。
「ちょっと待って、通信」
慣れない物真似をした疲労感はこの隙に癒やそう……。
「時のプリンスね。アオちゃんがもう恋しくなったのかしら、せっかちね」
宙に表示される画面。
しかしそこに映り込んでいるのは時のプリンスではなかった。
『へーえ、こういうシステムになってるんだ』
「アザリケ様!?」
ガタンと音を立てて勢いよく腰を上げるアオ。
『呑気にお茶会とかいい身分だね。でも知ってる? ご主人様もう何もできないんだなーこれが。いいのかなー? このままじゃ首が飛ぶよ? いいから早く戻ってきてよ――可愛いアオちゃん』
私はクイーンズキャッスルを離れ、今、時のキャッスルにいる――森のプリンセスと共に。
「……何しに来た」
「アオちゃんはいる?」
なぜこんなことになっているか?
簡単なこと。
森のプリンセスが「アオちゃんも一緒に三人でお茶会したい」と言い出したのだ。
「遊びで来るな、帰れ」
「何様のつもりかしらー? いいからアオちゃんを出しなさいー」
森のプリンセスは最初クイーンズキャッスルへ来た。私はそこでお茶会したいとか何とかという話を聞いた。そして私は彼女に同行することになり、現在、こうしてアオを迎えにいっているところなのだ。
思えば、時のキャッスルをまともに訪ねるのは初めてかもしれない。
そういえば昔、高い空の遥か彼方に宇宙なるものが存在していると聞いたことがある。そこは星空のようで、しかしながら暗く、人の世には当たり前にあるものがなかったりすると聞いたことがあって。
宇宙、こんな感じかな?
時のキャッスルにいるとそんなことを考えてしまう。
ちょうどその時、銅のような色みのお盆を持ったアオが現れた。お盆にはティーカップが乗っている。どうやらアオはそれを運んでいるようだ。ただ、少々動きがぎこちない。
「ま! アオちゃんじゃない!」
森のプリンセスの瞳が煌めく。
「色々習っているのです。こちらへ来たからにはこちらの暮らしに馴染まねばと思いまして」
「あら、邪魔したかしらー」
「いえ。しかし、何かご用でしょうか」
「そうよー。今日はアオちゃんに会いにきたのー」
アオは時のプリンスの前にティーカップを出してから、改めて森のプリンセスの方へ身体を向ける。
「拷問でもなさるおつもりですか」
唐突にそんなことを言われた森のプリンセスは一瞬きょとんとした顔になる。
が、次の瞬間には微笑みを浮かべた。
「まさか! そんなわけないわよー、物騒ねー」
言って、森のプリンセスは両手を広げる。
「お茶会に誘いたかったのよー」
「お、お茶、会……?」
「フレイヤちゃんと三人よー。きっと楽しいと思うわー」
アオは暫し戸惑ったような顔で止まっていたが、少しして、気まずそうに振り返り時のプリンスへ視線を向けた。
「あの……行ってきても……」
「好きにせよ」
時のプリンスは即座にそれだけ返した。
個人的には意外だった。アオに外出許可が出るなんて。彼はきっと駄目とか遊ぶなとか言うのだろうと想像していた、だからこそ、即座に許可が出たことに驚きを感じずにはいられない。
「では、よろしくお願いします」
「ふふ! 嬉しいわ! 決まりねー」
アオの参加が決まって嬉しい森のプリンセスは、一人くねくねしていた。
森のキャッスルにて三人揃う。
アオは今も気まずそうな顔をしているが、嫌々来ているということはなさそうだ。
「さぁさぁ、座ってー」
「すみません」
「いいのよー。わたしね、アオちゃんと仲良くなりたいの。だから何も気にしないでー」
丁寧に椅子に座らせてもらったアオは小さく「紳士的……」と呟いていた。
なぜゆえ?
疑問に思う部分はあったが、まぁ、そこは気にしてはならないところなのだろう。
「ウィリー、今日は三人分でよろしく」
「はい!」
森のプリンセスは傍にいた人形態のウィリーに指示してから着席した。
「アオちゃん、暮らしはどう?」
「問題ありません」
「もうそろそろ慣れてきたかしらー」
「……はい」
アオはまだ緊張しているような面持ちでいる。
「じゃ! 早速馴れ初めから聞かせてちょうだい!」
いやいやいや。
いきなり踏み込みすぎだろう。
気になるのは分かる。私だってまったく気にならないかというとそうではないし。何がどうなってこんなことになったんだ、という疑問を解消できるなら、それはありがたいことだ。
でも!
さすがにいきなり過ぎる。
「……それは困ります」
「ま。そうなの?」
「そういう関係ではないので……」
「そうなの!?」
森のプリンセスは身を乗り出すようにして派手に驚く。
「嘘でしょ、信じられない」
「本当です」
「気づいていないだけじゃない!?」
「違います」
少し間を空け、アオは続ける。
「時のプリンスが私に手を貸してくださったのは同情ゆえです。そんな意味ではありません。私はべつに……嫌いではないですけど」
助けられて惚れる。
よくあること、か。
「でも思うことはあります。最初から味方同士として出会えていたら、って……」
「ま。どうしてー?」
「このようなことを言うと失礼かもしれませんが……不利じゃないですか、後から知り合ったとか」
そんなことないよ! 私なんて時のプリンスのことはいまだに何一つ知らないよ! それに、見てる感じ、皆もあまり知らないみたいだよ!
……そう言いたいところだが、一応黙っておく。
「そんなことないわよー」
「でも」
「何?」
「プリンセスさんって……皆さん美しい方ばかりですし」
「え? え?」
「勝てる気がしません」
溢れ出す疑問符。
「ま、待って、アオちゃん何か誤解していない? わたしたち誰も――」
「きっと遊ばれているんです、私は」
えええー……。
何だこの面倒臭い系女子は……。
「アオさん、それはさすがに考えすぎではないですか?」
「フレイヤちゃんさん」
ちょ、ちゃんさん、て。
色々重なってごちゃごちゃになってしまっている。
とはいえ、アオが落ち込んでいるのは可哀想に思う。真剣なのは分かる、だからこそ悩むしもやもやするのだろう。
「考えてみてくださいよ。時のプリンスさんが女なら誰でも引っかけたいような方なのなら、私にだって同じようにしたと思うんです。たとえばキャッスルに呼ぶとか。でも何もなかったですし、むしろ不愉快そうにしていました」
アオに元気になってもらいたい。
そのためなら私はちょっとぐらいやらかせる。
「明らかに嫌われていました、だって初対面で――」
足を組み、腕は背もたれの後ろへ。
後は。
「……お主に興味はない」
声を真似る――!!
なんというか、非常に恥ずかしい。
「それそれそれー! そっくりー!」
素早く反応してくれたのは森のプリンセス。
「似てる……」
少ししてアオもそう言ってくれた。
ありがとう二人共、ちょっと救われました。
「私への対応はこれですよ。でもアオさんは大事にされていますよね。それって、時のプリンスさんが誰でもいいわけではない証拠ですよ」
「そうよー。アオちゃんだからいいのよー。わたしはみーんな好きだけれど、アオちゃんってとっても可愛いと思――あ」
言いかけて、森のプリンセスはハッとする。
「ちょっと待って、通信」
慣れない物真似をした疲労感はこの隙に癒やそう……。
「時のプリンスね。アオちゃんがもう恋しくなったのかしら、せっかちね」
宙に表示される画面。
しかしそこに映り込んでいるのは時のプリンスではなかった。
『へーえ、こういうシステムになってるんだ』
「アザリケ様!?」
ガタンと音を立てて勢いよく腰を上げるアオ。
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