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episode.94 一体何をして
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用事を終えた時のプリンスは、一時的に見張りをしていたミクニらとすれ違い、慣れた様子で子ども部屋の中へ。それから子どもたちの相手をしているアオに声をかける。
「戻った」
「あ。おかえりなさい」
女児と共にクレヨンを握り一つだけ出されたローテーブルの上の紙に絵を描いていたアオが振り返る。
「どうでしたか? 何か進展が?」
「敵を倒すことに成功した」
それを聞き、アオは目を豪快に開く。
彼女の隣で一緒に絵を描いていた女児は一瞬プリンスの方を見はしたもののすぐに紙へと視線を戻す。そしてそのふっくらした小さな手で紙面に個性的な絵を描いてゆく。図形を組み合わせたような、何かしらを表現しようとして失敗しているような、そんな深い意味はない絵が紙に乗ってゆく。
「それは、事実ですか」
「嘘は言わぬ」
「そうですか。それは良かったです、安心しました。ところで、お怪我はありませんか」
「ない」
アオは僅かに視線を下げてから音もなく笑みを滲ませた。
ちょうどその時、時のプリンスを発見した男児一名が彼のところにまで走ってきて拳によるパンチを繰り出す。
「暴力はやめよ」
「遊んで!」
額を押さえて溜め息をつく時のプリンス。
「……まったく、いい加減にせよ」
「遊んでくれなかったらもっと殴るよ!」
「これ、脅すな」
「じゃあ遊んで!」
「めちゃくちゃなことを言うな」
つれないような態度で接しつつも子どもに付き合い対応する時のプリンスを見て、アオは顔に浮かぶ笑みをさらに濃くしていた。
今の彼女の表情というのは、ほっこり、を絵に描いたかのようなものである。
安堵、安心、それらがあって初めて出るような表情。
平穏は戻った。
永遠の保証はなく、人の世においてのみであるとしても、負の方向へ進んでいないことは一つの事実だ。
◆
「これにて、わたしたちは去ります」
長い間いた避難所とも今日でお別れ。
というのも、この避難所は一旦閉じられることとなったのだ。
人の世においての悲劇の連続はひとまず落ち着いた。で、避難していた人たちの多くが自宅へ帰ることを選択。その結果、この避難所を設置しておく必要性も薄れた。
「お世話になりました」
皆の先頭で複数の係員と接するのは森のプリンセスだ。
「いえいえ! こちらこそ! お世話になりました!」
「敵を倒していただけてありがたかったです、感謝致します」
私は、クイーンとして――いや、生きている一人として、皆の役に立つことができただろうか。
心なしか不安ではある。
けれども、戦闘能力がなくてもできる仕事には参加し手伝ってきたし、敵一体は自力で倒すことができた。
私にしてはまだ頑張った方ではないだろうか。
こんなことを思っていたら――呆れる、馬鹿、甘い――そう思われてしまうかもしれないけれど。
いや、過ぎたことを考え過ぎるのはやめよう。
それよりも考えなくてはならないことがある。それが何かというと、これからのこと、だ。ここを出れば私たちは行き場を失うことになる、その点への対策を何か考えなくては。
皆もそれぞれ考えてくれているだろうと思いたいが、正直、浮世離れしている傾向のある彼ら彼女らにそれを求めるのは厳しいだろう。
「クイーン、今、何を考えている?」
森のプリンセスが係員らと喋っているのを少し離れた後ろで聞きながらぼんやり思考していると、盾のプリンスが覗き込むようにしながら尋ねてきた。
背の高い彼はわざわざ腰を負って顔の高さを近づけつつ覗き込んできている。
もっとも、意図などなく自然にそうなっているのだろうが。
「何を、って……それを聞いて何になるのですか?」
特に意味なくそう返すと、彼は表情を固くする。
「な」
どうすれば良いか分からない、というような面持ちだ。
「すみません、何か?」
「いや。ただ……少し冷たいように感じて。私は何かやらかしただろうか」
「いえ、特に、冷たくしたいとは思っていません。……でも、もしそう感じたなら、すみません」
すると少々柔らかい面持ちになって、彼は首を静かに横に振る。
「いや、気にしないでほしい」
視線を絡め、互いに顔つきを柔らかくする。
その後私たちは避難所を出た。
どこへ行くでもないけれど歩き出す。
そして迎えた夜。
草木の多い場所で休憩することになった。
「ほわぁーっ。歩き疲れまーしーたー」
一番に座り込んでしまう愛のプリンセス。
「もしかして無理してたんじゃ? 大丈夫?」
「剣プリさん。お気遣いありがとうございますー」
愛のプリンセスのすぐ傍に腰を下ろす剣のプリンセス。
個人的には、珍しい組み合わせだなぁ、と思った。
日は既に沈んだ。灯りはほとんどないが空に浮かぶ星の光は眩い。そのおかげで真っ暗にはなってしまっていない。近い距離にいれば顔もおおよそは見えるくらいの明るさはある。
「時のキャッスルへ帰りたいです」
ぽつりと呟くのは時のプリンスと二人で地面に座っていたアオ。
立てた膝に両手を乗せている。
「アオ、また言うか」
「ここは寒くて辛いです」
すると時のプリンスは自身のマントをかけてやる。
「これでも被っておれ」
今日も仲良しだなぁ。
二人を眺めていて思うことはそれだけだ。
「でも困るわねー、このままじゃ毎晩外でやり過ごすことになってしまうわね」
話しかけてきたのは森のプリンセス。
「そうですね」
「どうにかならないかしらねー」
「それは……案を求めています?」
「うふふ、ばれちゃったわねー。そうなの、何か良い案がないかしらー、と」
「そうですね……」
確かにこのままではいけない。いつまでもこんな風でいるのはかなり厳しい。それでなくとも大人数なのだ、一歩誤れば不審者扱いされかねない。
その時ふと祖母の言葉を思い出す。
『もしあなたが本当に困ったら、そのコンパクトに祈るのよ』
かつて祖母はそう言っていた。
もしその言葉が本当なのなら、試してみるのも一つかもしれない。
神頼みみたいになってしまうけれど。
胸の前にぶらさがっているコンパクトを手に取る。暗闇でも静かに美しく存在しているそれを両手で包み込むようにして目を閉じる。
「フレイヤちゃん?」
在るべき場所へ帰りたい。
素人なりに祈る。
「一体何をして――っ!」
直後、コンパクトが虹色に輝き出した。
「戻った」
「あ。おかえりなさい」
女児と共にクレヨンを握り一つだけ出されたローテーブルの上の紙に絵を描いていたアオが振り返る。
「どうでしたか? 何か進展が?」
「敵を倒すことに成功した」
それを聞き、アオは目を豪快に開く。
彼女の隣で一緒に絵を描いていた女児は一瞬プリンスの方を見はしたもののすぐに紙へと視線を戻す。そしてそのふっくらした小さな手で紙面に個性的な絵を描いてゆく。図形を組み合わせたような、何かしらを表現しようとして失敗しているような、そんな深い意味はない絵が紙に乗ってゆく。
「それは、事実ですか」
「嘘は言わぬ」
「そうですか。それは良かったです、安心しました。ところで、お怪我はありませんか」
「ない」
アオは僅かに視線を下げてから音もなく笑みを滲ませた。
ちょうどその時、時のプリンスを発見した男児一名が彼のところにまで走ってきて拳によるパンチを繰り出す。
「暴力はやめよ」
「遊んで!」
額を押さえて溜め息をつく時のプリンス。
「……まったく、いい加減にせよ」
「遊んでくれなかったらもっと殴るよ!」
「これ、脅すな」
「じゃあ遊んで!」
「めちゃくちゃなことを言うな」
つれないような態度で接しつつも子どもに付き合い対応する時のプリンスを見て、アオは顔に浮かぶ笑みをさらに濃くしていた。
今の彼女の表情というのは、ほっこり、を絵に描いたかのようなものである。
安堵、安心、それらがあって初めて出るような表情。
平穏は戻った。
永遠の保証はなく、人の世においてのみであるとしても、負の方向へ進んでいないことは一つの事実だ。
◆
「これにて、わたしたちは去ります」
長い間いた避難所とも今日でお別れ。
というのも、この避難所は一旦閉じられることとなったのだ。
人の世においての悲劇の連続はひとまず落ち着いた。で、避難していた人たちの多くが自宅へ帰ることを選択。その結果、この避難所を設置しておく必要性も薄れた。
「お世話になりました」
皆の先頭で複数の係員と接するのは森のプリンセスだ。
「いえいえ! こちらこそ! お世話になりました!」
「敵を倒していただけてありがたかったです、感謝致します」
私は、クイーンとして――いや、生きている一人として、皆の役に立つことができただろうか。
心なしか不安ではある。
けれども、戦闘能力がなくてもできる仕事には参加し手伝ってきたし、敵一体は自力で倒すことができた。
私にしてはまだ頑張った方ではないだろうか。
こんなことを思っていたら――呆れる、馬鹿、甘い――そう思われてしまうかもしれないけれど。
いや、過ぎたことを考え過ぎるのはやめよう。
それよりも考えなくてはならないことがある。それが何かというと、これからのこと、だ。ここを出れば私たちは行き場を失うことになる、その点への対策を何か考えなくては。
皆もそれぞれ考えてくれているだろうと思いたいが、正直、浮世離れしている傾向のある彼ら彼女らにそれを求めるのは厳しいだろう。
「クイーン、今、何を考えている?」
森のプリンセスが係員らと喋っているのを少し離れた後ろで聞きながらぼんやり思考していると、盾のプリンスが覗き込むようにしながら尋ねてきた。
背の高い彼はわざわざ腰を負って顔の高さを近づけつつ覗き込んできている。
もっとも、意図などなく自然にそうなっているのだろうが。
「何を、って……それを聞いて何になるのですか?」
特に意味なくそう返すと、彼は表情を固くする。
「な」
どうすれば良いか分からない、というような面持ちだ。
「すみません、何か?」
「いや。ただ……少し冷たいように感じて。私は何かやらかしただろうか」
「いえ、特に、冷たくしたいとは思っていません。……でも、もしそう感じたなら、すみません」
すると少々柔らかい面持ちになって、彼は首を静かに横に振る。
「いや、気にしないでほしい」
視線を絡め、互いに顔つきを柔らかくする。
その後私たちは避難所を出た。
どこへ行くでもないけれど歩き出す。
そして迎えた夜。
草木の多い場所で休憩することになった。
「ほわぁーっ。歩き疲れまーしーたー」
一番に座り込んでしまう愛のプリンセス。
「もしかして無理してたんじゃ? 大丈夫?」
「剣プリさん。お気遣いありがとうございますー」
愛のプリンセスのすぐ傍に腰を下ろす剣のプリンセス。
個人的には、珍しい組み合わせだなぁ、と思った。
日は既に沈んだ。灯りはほとんどないが空に浮かぶ星の光は眩い。そのおかげで真っ暗にはなってしまっていない。近い距離にいれば顔もおおよそは見えるくらいの明るさはある。
「時のキャッスルへ帰りたいです」
ぽつりと呟くのは時のプリンスと二人で地面に座っていたアオ。
立てた膝に両手を乗せている。
「アオ、また言うか」
「ここは寒くて辛いです」
すると時のプリンスは自身のマントをかけてやる。
「これでも被っておれ」
今日も仲良しだなぁ。
二人を眺めていて思うことはそれだけだ。
「でも困るわねー、このままじゃ毎晩外でやり過ごすことになってしまうわね」
話しかけてきたのは森のプリンセス。
「そうですね」
「どうにかならないかしらねー」
「それは……案を求めています?」
「うふふ、ばれちゃったわねー。そうなの、何か良い案がないかしらー、と」
「そうですね……」
確かにこのままではいけない。いつまでもこんな風でいるのはかなり厳しい。それでなくとも大人数なのだ、一歩誤れば不審者扱いされかねない。
その時ふと祖母の言葉を思い出す。
『もしあなたが本当に困ったら、そのコンパクトに祈るのよ』
かつて祖母はそう言っていた。
もしその言葉が本当なのなら、試してみるのも一つかもしれない。
神頼みみたいになってしまうけれど。
胸の前にぶらさがっているコンパクトを手に取る。暗闇でも静かに美しく存在しているそれを両手で包み込むようにして目を閉じる。
「フレイヤちゃん?」
在るべき場所へ帰りたい。
素人なりに祈る。
「一体何をして――っ!」
直後、コンパクトが虹色に輝き出した。
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