1 / 2
前編
しおりを挟む「君に惚れたんだ! 婚約して、僕のものになってほしい!」
学園一のイケメンと呼ばれ多くの女子生徒や女性教師から憧れの人とされている青年オーガネットからそんな風に言われたのは、学園を卒業する数ヶ月前だった。
私は一度辞退した。
私は貴方に相応しくない、と言って。
厄介事に巻き込まれたくなかったからだ。
しかし彼は引いてはくれず。逆により一層アプローチを強められた。手に入らないものほど欲しくなる、というやつだろうか。そうだろう、恐らくは。アプローチは日に日に激しくなっていった。
で、ついにこちらが折れて。
仕方がないのでオーガネットからの求婚を受け入れることにしたのだ。
それからの周囲からの悪口は凄まじいものがあった。
生徒はもちろん、先生からも。
ありもしないことを言われたり色々虐められた。
が、そのうちに卒業が来て、私はその黒い場所から逃れることに成功した。
◆
そんな苦労も知らなかったオーガネットは。
「悪いな、婚約は破棄させてもらう」
卒業から三ヶ月ほどが経ったある日、急にそんなことを言ってきた。
「いきなりですね……」
「いやもっと好きな人ができてしまってさ」
「私のこれまでの苦労は無視ですか?」
「いやいやそんなの知らないよ、どうでもいい。君のことなんてもうどうでもいいことなんだ」
オーガネットは柔らかな表情のままだ。
……散々巻き込んでおいてそれか。
「じゃ、そういうことだから。さよなら」
彼はさらりと言って私の前から去った。
0
あなたにおすすめの小説
婚約者の私より彼女のことが好きなのですね? なら、別れて差し上げますよ
四季
恋愛
それなりに資産のある家に生まれた一人娘リーネリア・フリューゲルには婚約者がいる。
その婚約者というのが、母親の友人の息子であるダイス・カイン。
容姿端麗な彼だが、認識が少々甘いところがあって、問題が多く……。
婚約者の母親に虐げられていましたが敢えて捨てられることで縁を切ることができました。~彼女らは勝手に破滅していったようです~
四季
恋愛
婚約者の母親に虐げられていましたが敢えて捨てられることで縁を切ることができました。
【R15】婚約破棄イベントを無事終えたのに「婚約破棄はなかったことにしてくれ」と言われました
あんころもちです
恋愛
やり直しした人生で無事破滅フラグを回避し婚約破棄を終えた元悪役令嬢
しかし婚約破棄後、元婚約者が部屋を尋ねに来た。
黒の聖女、白の聖女に復讐したい
夜桜
恋愛
婚約破棄だ。
その言葉を口にした瞬間、婚約者は死ぬ。
黒の聖女・エイトは伯爵と婚約していた。
だが、伯爵は白の聖女として有名なエイトの妹と関係をもっていた。
だから、言ってはならない“あの言葉”を口にした瞬間、伯爵は罰を受けるのだった。
※イラストは登場人物の『アインス』です
わたしと婚約破棄? では、一族の力を使って復讐させていただきますね
ともボン
恋愛
伯爵令嬢カスミ・リンドバーグは、第二王太子シグマとの婚約お披露目パーティーで衝撃的な告白をされる。
「カスミ・リンドバーグ! やはりお前とは結婚できない! なのでこの場において、この僕――ガルディア王国の第二王太子であるシグマ・ガルディアによって婚約を破棄する!」
理由は、カスミが東方の血を引く“蛮族女”だから。
さらにシグマは侯爵令嬢シルビアを抱き寄せ、彼女と新たに婚約すると貴族諸侯たちに宣言した。
屈辱に染まる大広間――だが、カスミの黒瞳は涙ではなく、冷ややかな光を宿していた。
「承知しました……それではただいまより伯爵令嬢カスミ・リンドバーグではなく、ガルディア王国お庭番衆の統領の娘――カスミ・クレナイとして応対させていただきます」
カスミが指を鳴らした瞬間、ホール内に潜んでいたカスミの隠密護衛衆が一斉に動き出す。
気がつけばシグマは王城地下牢の中だった。
そこに現れたのは、国王バラモンと第一王太子キース――。
二人はカスミこそ隣国との戦争で王国を勝利へ導いたクレナイ一族の姫であり、シグマの暴挙は王家にとっても許されぬ大罪だとしてシグマとの縁を切った。
それだけではなく、シグマには想像を絶する処罰が下される。
これは婚約破棄から生まれる痛快な逆転劇と新たなラブストーリー。
「お前を愛する事はない」を信じたので
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」
お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる