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前編
しおりを挟む十代の頃に出会った私とガーネリアン、二人は異性でありながらよき冒険者友達だった。
「二人で強くなろうぜ!」
「そうね!」
お互い剣士だった。
私の方が少しだけ実力が上で。
よきライバルでもあった。
「いつかは絶対、俺の方が強くなってやる!」
「あはは、好きね~」
「負けてられねぇからな!」
「私だって負けないわよ」
そんな私たちは、年頃になると、婚約することにした。
同じ冒険者となら結婚しても理解してもらえて冒険者として働き続けていけるだろう――そう思って、私はガーネリアンと生きる道を選んだのだ。
ちょうど婚約が決まった頃。
ガーネリアンに、隣国へ長期滞在しての大きな仕事が入って。
「本当に……いいんだな? 行ってきて」
「ええ」
「一人にして大丈夫か……?」
「もちろん。貴方の夢なら私の夢でもあるのよ」
「そっか……よし! じゃ、頑張る!」
私は彼を見送った。
「絶対大きくなって戻ってくるからな! 待っていてくれな!」
「気をつけてね~」
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