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星が煌めく、空を見上げる。~婚約破棄されて、一人~
しおりを挟む星が煌めく、空を見上げる。
なぜだろう。
今日はまた一段と美しい。
誰かと見る空は一人見る空より美しく素晴らしい。
いつか誰かがそう言った。
でも私はそうは思わないし一人で見る空だってどこまでも荘厳で美しいのだと知っている。
――そう、今日の午後、婚約破棄を告げられた。
変わったことといえばそのくらいしかない。
だとしたらこの美しさの理由はそれだろうか。
心が寒くて。
だからこそ、見上げる夜空が一段と美しく見える。
一度断たれた未来。
それはもう戻らない。
楽しかった記憶も、嬉しかったことも、もう貴方のいないココでは思い出せやしない。
脳が消してしまったのだ。
あまりに辛くて、あまりに痛くて。
今ではもうそういった良い思い出すらも鋭い刃だから。
脳はいつだって自分を守る。
「ああ、綺麗な星空」
意味もなく、一人呟く。
誰にも届かない言葉だ、それは。
でもどうでもいい。
むしろそれでいい。
誰の耳にも届かない、それで構わない。
人はどのみちいつも最後は一人なものだ。
協力はすれどそれは永遠ではない。
だから結局は一人歩かなくてはならないのだ。
だからこそ。
痛みも、苦しみも、すべてを背負い――きっと私は未来へ行くだろう。
その先に光があると信じて。
望むような未来があることを願って。
◆終わり◆
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