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3話「相応の罰を」
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「お前はアルベナとの婚約を破棄したのだろう?」
「そ、それは、そう、だけども……」
「婚約破棄したことを自慢していたそうだな」
「あっ、ああああ、あれっ、は……その……ちょっとした、冗談感覚で、本気では……」
だが、何を見ようが、アルベナの兄の心は変わらない。
「我が妹はお前のせいで絶望して死んだ。許さない。たとえこの身が滅ぶとしても、だ。お前だけは地獄へ連れていってやる」
◆
女性は数日で落命した。
抵抗しようと暴れた時に転倒し頭を打ってそのまま逝ってしまった。
彼女はまだしも幸せだった。
一方、オーディアは、すぐには死ねなかった。
彼への恨みを晴らすための拷問のような行為を受け続け、最初は死を恐れていたのが自ら生を終えたいと訴えるまでになっていった。
だが死なせてはもらえない。
「早くぅぅぅぅぅぅ……終わらせてぇぇぇぇぇぇ……」
「まだだ」
「もうぅぅぅぅ……辛いよぉぉぉぉぉ……」
「アルベナを自ら死なせておいてそのようなことを言うとは、愚かな」
オーディアは傷だらけの顔面をよだれ鼻水涙でぐちゃぐちゃにしながら死を望む。
しかし聞き入れてはもらえない。
「生涯ここで苦しめ」
で、結局、オーディアは数十年にわたって地下室に拘束され痛めつけられ続けた。
◆終わり◆
「そ、それは、そう、だけども……」
「婚約破棄したことを自慢していたそうだな」
「あっ、ああああ、あれっ、は……その……ちょっとした、冗談感覚で、本気では……」
だが、何を見ようが、アルベナの兄の心は変わらない。
「我が妹はお前のせいで絶望して死んだ。許さない。たとえこの身が滅ぶとしても、だ。お前だけは地獄へ連れていってやる」
◆
女性は数日で落命した。
抵抗しようと暴れた時に転倒し頭を打ってそのまま逝ってしまった。
彼女はまだしも幸せだった。
一方、オーディアは、すぐには死ねなかった。
彼への恨みを晴らすための拷問のような行為を受け続け、最初は死を恐れていたのが自ら生を終えたいと訴えるまでになっていった。
だが死なせてはもらえない。
「早くぅぅぅぅぅぅ……終わらせてぇぇぇぇぇぇ……」
「まだだ」
「もうぅぅぅぅ……辛いよぉぉぉぉぉ……」
「アルベナを自ら死なせておいてそのようなことを言うとは、愚かな」
オーディアは傷だらけの顔面をよだれ鼻水涙でぐちゃぐちゃにしながら死を望む。
しかし聞き入れてはもらえない。
「生涯ここで苦しめ」
で、結局、オーディアは数十年にわたって地下室に拘束され痛めつけられ続けた。
◆終わり◆
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