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三つ年下の可愛くて性格も良く非常に魅力的な妹が婚約破棄されました。~腹が立つのでこそっと復讐しておきます~
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私の三つ年下の可愛くて性格も良く非常に魅力的な妹ニーナが婚約破棄された。
彼女は理想的な女性を絵に描いたような娘だ。
ゆえにきっと愛されて幸せに生きてゆくだろうと思っていた。
だが、婚約者であった青年アフルトは、ニーナを心から愛することはなかった。
結婚が数ヶ月後に迫ったある日のことだ。アフルトは朝いきなりニーナを自宅へ呼び出した。で、そこで「婚約を破棄する」と宣言。ニーナはかなり驚いたようだった。しかもただそれを告げるだけでは終わらず。アフルトはそこからいくつもの心ない言葉を発した。ニーナの悪いところ、ニーナの嫌いなところ、そういったことを長々と話したそうで。
ゆえに、帰宅した時のニーナは酷く疲れた様子であった。
そんなだから不思議に思って話を聞いてみると何があったのかが明らかになって――それで今に至っているのである。
アフルト! なんということをしてくれたのか!
もう、物凄く、腹が立った。
姉として。
家族として。
彼女を愛する者として。
ニーナを傷つけるようなことをする男を許すことはできない。
「大丈夫よニーナ。私に任せて。私が姉として責任を持って復讐するから、何も心配しないで」
アフルトには恥をかいてもらわなくては。
その後私は彼が学会にて皆の前に出て発表しているタイミングを狙って衣服が消える魔法をかけた。
まさかの展開だが。
彼は大勢の前で裸体を晒すこととなってしまう。
それによってアフルトはショックを受け、心を病んだ。
だが自業自得だ。
なんせ先に他人を傷つけたのは彼なのだから。
ニーナを理不尽に傷つけるような男には罰が下るべきだ。
恥をかけばいい。
笑いものになればいい。
◆
「それでね~、リットさんはいつもとっても優しいの~」
あれから数年。
可愛い妹ニーナはアフルトではない男性と結婚した。
「いつも家事の手伝いをしてくれて~」
「良い人ね」
「あと、わたしが馬鹿なことをやらかしてしまっても、怒ったりしないの~。注意されることはあるけれどね、でもそれは、わたしの身を心配しての注意なのよ~」
リットという資産家の男性だ。
年齢はニーナより結構上なのだが若さだけを狙って女性を選ぶような人ではなかった。
実際、資産家ゆえにニーナよりも若い女性から声をかけられることも多いようだが、彼はそんな誑かしに乗せられることは一切ない。
「ニーナが幸せになってくれてとても嬉しいわ」
私の最近の楽しみはニーナの幸せな話を聞くことだ。
「本当?」
「ええ。もちろん。姉として、ずっと貴女の幸せを願ってきたんだもの。当然でしょう」
私は彼女を心の底から愛している。
だからこそ彼女が幸せでも羨むことはない。
ニーナには幸せになってほしかったの。
「でも、ある友達のお姉さまはね~、妹である友達が幸せになった途端冷たい態度を取るようになったみたいなの~」
「まぁ……そういう人もいるのかもしれないわね。汚い嫉妬よ、そんなの。放っておけばいいと思うわ」
ちなみにアフルトはというと、あの裸事件の時に心を病み、状態が回復することはなかったようだ。彼はもうずっと自宅から出られないような精神状態らしい。自宅の、それも自室の中に、もう何年も引きこもっているらしい――そんな風に聞いている。
「だからわたしも不安だったの~」
「私がニーナに嫉妬しているかもしれないから?」
「そんな感じよ~。実は嫌われてるんじゃないかなって思って~」
◆終わり◆
彼女は理想的な女性を絵に描いたような娘だ。
ゆえにきっと愛されて幸せに生きてゆくだろうと思っていた。
だが、婚約者であった青年アフルトは、ニーナを心から愛することはなかった。
結婚が数ヶ月後に迫ったある日のことだ。アフルトは朝いきなりニーナを自宅へ呼び出した。で、そこで「婚約を破棄する」と宣言。ニーナはかなり驚いたようだった。しかもただそれを告げるだけでは終わらず。アフルトはそこからいくつもの心ない言葉を発した。ニーナの悪いところ、ニーナの嫌いなところ、そういったことを長々と話したそうで。
ゆえに、帰宅した時のニーナは酷く疲れた様子であった。
そんなだから不思議に思って話を聞いてみると何があったのかが明らかになって――それで今に至っているのである。
アフルト! なんということをしてくれたのか!
もう、物凄く、腹が立った。
姉として。
家族として。
彼女を愛する者として。
ニーナを傷つけるようなことをする男を許すことはできない。
「大丈夫よニーナ。私に任せて。私が姉として責任を持って復讐するから、何も心配しないで」
アフルトには恥をかいてもらわなくては。
その後私は彼が学会にて皆の前に出て発表しているタイミングを狙って衣服が消える魔法をかけた。
まさかの展開だが。
彼は大勢の前で裸体を晒すこととなってしまう。
それによってアフルトはショックを受け、心を病んだ。
だが自業自得だ。
なんせ先に他人を傷つけたのは彼なのだから。
ニーナを理不尽に傷つけるような男には罰が下るべきだ。
恥をかけばいい。
笑いものになればいい。
◆
「それでね~、リットさんはいつもとっても優しいの~」
あれから数年。
可愛い妹ニーナはアフルトではない男性と結婚した。
「いつも家事の手伝いをしてくれて~」
「良い人ね」
「あと、わたしが馬鹿なことをやらかしてしまっても、怒ったりしないの~。注意されることはあるけれどね、でもそれは、わたしの身を心配しての注意なのよ~」
リットという資産家の男性だ。
年齢はニーナより結構上なのだが若さだけを狙って女性を選ぶような人ではなかった。
実際、資産家ゆえにニーナよりも若い女性から声をかけられることも多いようだが、彼はそんな誑かしに乗せられることは一切ない。
「ニーナが幸せになってくれてとても嬉しいわ」
私の最近の楽しみはニーナの幸せな話を聞くことだ。
「本当?」
「ええ。もちろん。姉として、ずっと貴女の幸せを願ってきたんだもの。当然でしょう」
私は彼女を心の底から愛している。
だからこそ彼女が幸せでも羨むことはない。
ニーナには幸せになってほしかったの。
「でも、ある友達のお姉さまはね~、妹である友達が幸せになった途端冷たい態度を取るようになったみたいなの~」
「まぁ……そういう人もいるのかもしれないわね。汚い嫉妬よ、そんなの。放っておけばいいと思うわ」
ちなみにアフルトはというと、あの裸事件の時に心を病み、状態が回復することはなかったようだ。彼はもうずっと自宅から出られないような精神状態らしい。自宅の、それも自室の中に、もう何年も引きこもっているらしい――そんな風に聞いている。
「だからわたしも不安だったの~」
「私がニーナに嫉妬しているかもしれないから?」
「そんな感じよ~。実は嫌われてるんじゃないかなって思って~」
◆終わり◆
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