88 / 209
87話「ウィクトルの雨降り」
しおりを挟む
病室の空から見える窓の外は薄暗い。灰色の空、降り注ぐ雨、漂うのは水の匂い。窓から見下ろせば、傘を差し歩く人々の姿が見える。ウィクトルは、何もすることがない退屈な時間を潰すため、道行く人の傘を見下ろしていた。白、赤、橙、青、色とりどりの円が並び動いていて、しかしながら、降り注ぐ雨粒が鮮やかさを掻き消している。
「失礼致します、主」
スライド式のドアを開け、真顔のリベルテが病室へ入ってくる。
ベッドの上のウィクトルは静かに振り返り、何かを察したかのように問う。
「報告か?」
「……はい」
そう返すリベルテの表情は、窓の外と同じくらい薄暗いものだった。
「フーシェが死亡したと連絡を受けました」
「……正確な情報か?」
「はい。ビタリーの部隊より直接送られてきた情報でございます」
リベルテは眉をハの字にしつつも、きちんと報告する。一方のウィクトルも、大きく取り乱すことはしなかった。リベルテの言葉を耳にした際、一度瞼を閉じはしたが、再び瞼を開けて以降は、表情を動かすことは特にない。
ただ、病室内に流れている空気が明るいものでないことだけは確かだ。
「そうか。分かった」
ウィクトルは淡々と述べ、言葉を切る。
以後しばらく、音のない時が流れた。
何も言葉を発さない二人だけがいる病室に声は存在しない。音すらも、ほとんどない。時折、窓ガラスを雨粒が叩くだけである。
「……あと何度失えば終わるのだろうな、この人生は」
長い沈黙の後、窓の向こう側の空を見上げながらウィクトルは呟いた。
二人以外に誰もおらず誰かが覗き見ることもない空間、そこに漂うのは、空虚さをはらんだ空気だ。涙が流れるわけでもなく、嘆き叫ぶ声が響くわけでもない。ただ、秋の夕暮れの空のように、物体ではない要素のすべてが物悲しさを漂わせている。
「それは、どういう意味でございますか?」
ベッドの上で上半身を起こしているウィクトルに、リベルテは問う。
「私の帝国へ来て一番最初の任務はフリントの民の殲滅だった。地球を滅ぼし、ウタくんの母親もこの手で殺めた。……そしてフーシェも失った。結局私は肝心な時に何もできない。護りたいものは護れず、いつも失うばかり。思えば……そんな人生だった」
そこまで言って、ウィクトルはリベルテの方へと面を向ける。
「多くの命を奪ってきた身で何も失わない人生を求めるなど……おこがましいだろうか」
ウィクトルは切なげに微笑む。そんな彼の表情を見て、リベルテは俯いた。いつもなら大抵明るい調子で返すリベルテだが、今に限っては、すぐに言葉を返すことができない。
それから、また静寂が辺りを包んだ。
指が空気を掻く音さえしない。
リベルテは唇を真一文字に結んで顎を引いたまま。ウィクトルはぼんやりと雨空を見つめている。
「……この後はどう致しましょうか」
長い長い時を経て、リベルテが口を開く。
「リベルテがウタ様を迎えに上がりましょうか?」
窓の外へ視線を向けているウィクトルは何も返さない。懐かしい過去を夢みているかのように、意味もなく、遠いところだけを見つめていた。今のウィクトルは、心がどこにあるのかすら分からないような目つきをしている。
「まさかとは思いますが、万が一ウタ様の身に何かあれば大問題でございますからね。では、少しばかり準備に取り掛かって参ります」
心ここにあらずな様子のウィクトルに気を遣ってか、リベルテは退室しようとした——が、ウィクトルが止める。
「行かなくていい」
ウィクトルの片手が、リベルテの上衣の裾を掴んでいた。
「……主?」
「もう死なれたら困る」
きょとんとした顔になるリベルテ。
「一人生き延びても意味がない」
ウィクトルがリベルテに顔を向けることはなかった。
それでもリベルテは何か察したようで、笑みを向ける。
「リベルテはそう簡単に死にませんよ、主」
「口で言うのは簡単だ」
「主はリベルテが嘘つきだと申されるので?」
数秒の沈黙の後。
「……いや、そうではない」
ウィクトルは顔を上げない。だが、リベルテの上衣の裾を掴む力は、毎秒強くなっていっている。もう誰も失いたくない、そう訴えるかのように。
「そう言っていただけると光栄でございます。信頼第一と育てられて参りましたから」
「信頼はしている。それでも行かせるわけにはいかない」
リベルテは困り顔。
「ウタ様のことが大切なのではないのですか? 星外へ行ってられた時も、あれほど心配なさっていたではないですか。あの方が傷つかれることが、辛いことなのではないのですか。あの方の価値は、リベルテと天秤にかける程度のものなのでございますか?」
ウィクトルは素早く答えられない。
彼が言葉を発するまでの間、雨粒が窓を叩く音ばかりが空気を揺らしていた。
「ウタくんはきっと上手くやるだろう、すぐに殺されはしないはずだ」
「それはリベルテも思っております。ですから、調査する時間もできるというもの。だからこそ、力自慢でないリベルテでも迎えに行けるのでございます」
「行くな」
「待って下さい、主。話が滅茶苦茶でございます」
リベルテは不快感を露わにしてはいないが、僅かに呆れたような顔をしている。それに対しウィクトルは、思考が上手くまとめられない、というような表情だ。二人共、互いに対して負の感情を抱いてはいない。両者共に互いを思う心を持ってはいるのだが、すれ違ってしまっている部分がある。
「とにかく、リベルテはウタ様を連れて帰るべく努力を致します。ですから、主はどうか、傷を回復することに努めていて下さい」
気まずい空気に耐えきれなかったのか、リベルテは話をまとめるような発言をした。
「……だが」
「大丈夫! 大抵のことは上手くいきますよ!」
ウィクトルはまだやや不満げだ。
「根拠がない」
「この際、根拠など必要ございません。リベルテは失敗しませんので」
「無事帰る保証がなければ行かせない」
「う……。で、では! 今ここで誓います。無事帰ると!」
病室の扉の外、廊下からは、人が通り過ぎていく規則的な足音が聞こえていた。それでも、足音程度ではさほど騒音にはならないもので。扉が一枚あるだけで、音は案外小さくなるものだ。無論、大きな音が響いたなら話は別だろうが。
「発言に根拠がない」
「そ、そんなに根拠ばかり求めないで下さい!」
「なぜ、無事戻れるという根拠がないのに、そこまで危険な地へ赴こうとするのか」
ウィクトルが冷たく放った言葉。それに対する返答をどのようなものにするか迷ったらしく、リベルテは一度口を閉じた。丸い目を細め、何やら考え込む。リベルテがすぐに返答を発さなかったことを意外に思ったのか、ウィクトルは横目でリベルテを見る。ウィクトルが話し相手の様子を窺う側、というのは珍しい。
「それは……そうでございますね。ウタ様が心配ですし、何より、主の明るい顔を早く見たいですから」
「失礼致します、主」
スライド式のドアを開け、真顔のリベルテが病室へ入ってくる。
ベッドの上のウィクトルは静かに振り返り、何かを察したかのように問う。
「報告か?」
「……はい」
そう返すリベルテの表情は、窓の外と同じくらい薄暗いものだった。
「フーシェが死亡したと連絡を受けました」
「……正確な情報か?」
「はい。ビタリーの部隊より直接送られてきた情報でございます」
リベルテは眉をハの字にしつつも、きちんと報告する。一方のウィクトルも、大きく取り乱すことはしなかった。リベルテの言葉を耳にした際、一度瞼を閉じはしたが、再び瞼を開けて以降は、表情を動かすことは特にない。
ただ、病室内に流れている空気が明るいものでないことだけは確かだ。
「そうか。分かった」
ウィクトルは淡々と述べ、言葉を切る。
以後しばらく、音のない時が流れた。
何も言葉を発さない二人だけがいる病室に声は存在しない。音すらも、ほとんどない。時折、窓ガラスを雨粒が叩くだけである。
「……あと何度失えば終わるのだろうな、この人生は」
長い沈黙の後、窓の向こう側の空を見上げながらウィクトルは呟いた。
二人以外に誰もおらず誰かが覗き見ることもない空間、そこに漂うのは、空虚さをはらんだ空気だ。涙が流れるわけでもなく、嘆き叫ぶ声が響くわけでもない。ただ、秋の夕暮れの空のように、物体ではない要素のすべてが物悲しさを漂わせている。
「それは、どういう意味でございますか?」
ベッドの上で上半身を起こしているウィクトルに、リベルテは問う。
「私の帝国へ来て一番最初の任務はフリントの民の殲滅だった。地球を滅ぼし、ウタくんの母親もこの手で殺めた。……そしてフーシェも失った。結局私は肝心な時に何もできない。護りたいものは護れず、いつも失うばかり。思えば……そんな人生だった」
そこまで言って、ウィクトルはリベルテの方へと面を向ける。
「多くの命を奪ってきた身で何も失わない人生を求めるなど……おこがましいだろうか」
ウィクトルは切なげに微笑む。そんな彼の表情を見て、リベルテは俯いた。いつもなら大抵明るい調子で返すリベルテだが、今に限っては、すぐに言葉を返すことができない。
それから、また静寂が辺りを包んだ。
指が空気を掻く音さえしない。
リベルテは唇を真一文字に結んで顎を引いたまま。ウィクトルはぼんやりと雨空を見つめている。
「……この後はどう致しましょうか」
長い長い時を経て、リベルテが口を開く。
「リベルテがウタ様を迎えに上がりましょうか?」
窓の外へ視線を向けているウィクトルは何も返さない。懐かしい過去を夢みているかのように、意味もなく、遠いところだけを見つめていた。今のウィクトルは、心がどこにあるのかすら分からないような目つきをしている。
「まさかとは思いますが、万が一ウタ様の身に何かあれば大問題でございますからね。では、少しばかり準備に取り掛かって参ります」
心ここにあらずな様子のウィクトルに気を遣ってか、リベルテは退室しようとした——が、ウィクトルが止める。
「行かなくていい」
ウィクトルの片手が、リベルテの上衣の裾を掴んでいた。
「……主?」
「もう死なれたら困る」
きょとんとした顔になるリベルテ。
「一人生き延びても意味がない」
ウィクトルがリベルテに顔を向けることはなかった。
それでもリベルテは何か察したようで、笑みを向ける。
「リベルテはそう簡単に死にませんよ、主」
「口で言うのは簡単だ」
「主はリベルテが嘘つきだと申されるので?」
数秒の沈黙の後。
「……いや、そうではない」
ウィクトルは顔を上げない。だが、リベルテの上衣の裾を掴む力は、毎秒強くなっていっている。もう誰も失いたくない、そう訴えるかのように。
「そう言っていただけると光栄でございます。信頼第一と育てられて参りましたから」
「信頼はしている。それでも行かせるわけにはいかない」
リベルテは困り顔。
「ウタ様のことが大切なのではないのですか? 星外へ行ってられた時も、あれほど心配なさっていたではないですか。あの方が傷つかれることが、辛いことなのではないのですか。あの方の価値は、リベルテと天秤にかける程度のものなのでございますか?」
ウィクトルは素早く答えられない。
彼が言葉を発するまでの間、雨粒が窓を叩く音ばかりが空気を揺らしていた。
「ウタくんはきっと上手くやるだろう、すぐに殺されはしないはずだ」
「それはリベルテも思っております。ですから、調査する時間もできるというもの。だからこそ、力自慢でないリベルテでも迎えに行けるのでございます」
「行くな」
「待って下さい、主。話が滅茶苦茶でございます」
リベルテは不快感を露わにしてはいないが、僅かに呆れたような顔をしている。それに対しウィクトルは、思考が上手くまとめられない、というような表情だ。二人共、互いに対して負の感情を抱いてはいない。両者共に互いを思う心を持ってはいるのだが、すれ違ってしまっている部分がある。
「とにかく、リベルテはウタ様を連れて帰るべく努力を致します。ですから、主はどうか、傷を回復することに努めていて下さい」
気まずい空気に耐えきれなかったのか、リベルテは話をまとめるような発言をした。
「……だが」
「大丈夫! 大抵のことは上手くいきますよ!」
ウィクトルはまだやや不満げだ。
「根拠がない」
「この際、根拠など必要ございません。リベルテは失敗しませんので」
「無事帰る保証がなければ行かせない」
「う……。で、では! 今ここで誓います。無事帰ると!」
病室の扉の外、廊下からは、人が通り過ぎていく規則的な足音が聞こえていた。それでも、足音程度ではさほど騒音にはならないもので。扉が一枚あるだけで、音は案外小さくなるものだ。無論、大きな音が響いたなら話は別だろうが。
「発言に根拠がない」
「そ、そんなに根拠ばかり求めないで下さい!」
「なぜ、無事戻れるという根拠がないのに、そこまで危険な地へ赴こうとするのか」
ウィクトルが冷たく放った言葉。それに対する返答をどのようなものにするか迷ったらしく、リベルテは一度口を閉じた。丸い目を細め、何やら考え込む。リベルテがすぐに返答を発さなかったことを意外に思ったのか、ウィクトルは横目でリベルテを見る。ウィクトルが話し相手の様子を窺う側、というのは珍しい。
「それは……そうでございますね。ウタ様が心配ですし、何より、主の明るい顔を早く見たいですから」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる