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後編

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 正当な理由のない婚約破棄、ということで、私はフルーベリンから慰謝料を支払ってもらうこととなった。

 それほど大きな額ではないけれど。
 けれどもべつにそれでいい。
 だって私は儲けたかったわけではないから。

 その後私は実家へ帰りのんびりと暮らした。そうして数年が経った頃、母の知人が一人の青年を紹介してくれて。圧をかけてすすめられたので会ってみたことをきっかけに、その青年と親しくなり、私たちは結婚するに至った。

 今は彼と穏やかに暮らしている。

 ちなみに、フルーベリンはというと。
 あの後、とても熱心に尽くしてくれる女性と結婚したそうだ。

 しかし超束縛女だった。

 それで、フルーベリンはありとあらゆることを禁止され、心を病んでしまったそうだ。


◆終わり◆
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