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1話「突然の宣言」
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「アンドレア・フォン・エーベーダンゴス! 君との婚約は本日をもって破棄とする!!」
我が家と同じ領地持ちの家の次男である婚約者バアンはある日突然宣言してきた。
そんなに力んで目を剥かなくても……と内心突っ込みを入れつつも、私は笑顔で「承知しました。それでは、私は、本日をもってバアン様の前から消えますね」と返した。
すると彼は満足そうに複数回頷いていた。
頷くたびいびきのような音をこぼすのは謎でしかないが……ま、もう他人に戻るのだし、そこには触れないでおこうか。
私は速やかに実家へ帰る。
「あら、帰ってきたの? 今日は早かったわね」
「うん。実は婚約破棄されたの」
「え? え、っと……何て? 今、何て言ったの? 婚約、破棄……? えっと、その、聞き間違い……よね……?」
ワインレッドのシックなドレスを着用している母親は混乱したように目をくるくる回す。
「いいえ、事実よ」
「え、え、え……ええええええ!!」
彼女は絶叫した。
その大声で近くの窓の枠が外れたが、それに関しては今は放っておくこととしよう。窓枠くらい即座に直さなくても問題ない。母親が落ち着いてからでいい。
我が家と同じ領地持ちの家の次男である婚約者バアンはある日突然宣言してきた。
そんなに力んで目を剥かなくても……と内心突っ込みを入れつつも、私は笑顔で「承知しました。それでは、私は、本日をもってバアン様の前から消えますね」と返した。
すると彼は満足そうに複数回頷いていた。
頷くたびいびきのような音をこぼすのは謎でしかないが……ま、もう他人に戻るのだし、そこには触れないでおこうか。
私は速やかに実家へ帰る。
「あら、帰ってきたの? 今日は早かったわね」
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