二人揃ってやって来て婚約破棄を告げるなんて、卑怯です。

四季

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二人揃ってやって来て婚約破棄を告げるなんて、卑怯です。

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 私、アライザは、今今世紀最大の驚きに見舞われている。

「貴女がアライザさん? 初めましてぇー。貴女の婚約者ダイル様が一番愛する女です!」

 婚約者ダイルが見知らぬ女性を連れて私の前に現れたのである。

 胸の大きな女性だ。しかも、胸もとを強調するような、胸下切り替えのワンピースを着用している。まるで胸という部分を見せつけているかのように。

「あの、これは一体……」
「急に悪いな、アライザ。今日は婚約破棄したくて来た」
「はい……?」
「見ての通り、俺は彼女に惚れている。だから君との婚約は破棄したい」

 女性はダイルの腕に身を寄せ、大きな凸を擦り付ける。

「ごめんなさいねぇ。昔からわたし、男の人の気を引くのが上手でぇ、罪な女なんですぅ!」

 こうして私とダイスの婚約者生活は終わった。

 私は彼から慰謝料を取る。
 この時の私にできる抵抗はこれだけだったから。


 その後私は実家へ戻り、親が営んでいる花屋で働くようになった。新しい形の花の販売を開始し、その販売方法が話題となって、多くの客が来てくれるようになった。親だけが営んでいた時よりも規模が大きくなって、いつしか、有名人にも愛用されるような花屋となった。


 ちなみに、噂によると、ダイルはあの後馬車による事故で身体の自由をほとんど失ってしまったそうだ。

 今はもう愛する女性を抱き締めることすらできないらしい。

 また、あの胸もとが凄い女性は、動けなくなったダイルを見放したそうだ。今ではほとんど一日中彼の元に戻らず、別の男と遊んでいるらしい。


◆終わり◆
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