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後編
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「あたしに何か用?」
ジェシカはきょとんとして首を傾げる。
「初めまして、私はエリアス。少しお願いしたいことがあるのですが……」
「いいよ」
頼みの内容を聞く前に笑顔で即答するジェシカに戸惑いながらも、エリアスは頼みの内容を話す。
「先ほどの戦いを見ました。ぜひ王女の護衛になっていただきたいのです」
ジェシカは一瞬愕然とした顔になる。まさかそんな話だとは夢にも思わなかったのだろう。
エリアスは頭を下げ頼んだ。
それに対してジェシカは、いやいや、と笑う。
「お金貰えるなら、あたしは何でもするよ」
よく見ると彼女はとても貧しそうな身形をしていた。隣にいる紫の髪の天使も同じような格好である。
二人とも痩せていて、体のあちこちに小さな傷があるうえ汚れている。それに着ている服も古着のようなものだ。
「ではこちらへ来ていただけますか? 少しお話ししたいのですが」
まるで勧誘でもしているかのような気分になりエリアスは不思議な感じだった。
「じゃあジェシカ、僕はその辺にいとくよー」
「待って、ノア」
離れていこうとした紫の髪の天使を引きとめるジェシカ。
「エリアス……だっけ? この子も一緒に行っていいかな」
「えぇ。構いませんよ」
彼の能力がいかほどのものかは分からないが、二人を引き離す理由は特にない。
「ではこちらへ」
エリアスは、まず二人を風呂に入れなくてはならないな、と思った。これはアンナに隠しての行動だ。つまり、彼女に勘づかれてはならない。
アンナに気づかれず二人の天使を風呂に入れる方法を何かーーその時のエリアスの頭はそれでいっぱいだった。
エリアスは汚いのが苦手なので、「とにかく早く綺麗になってほしい」という気持ちでいっぱいだった、というのもある。
◇終わり◇
ジェシカはきょとんとして首を傾げる。
「初めまして、私はエリアス。少しお願いしたいことがあるのですが……」
「いいよ」
頼みの内容を聞く前に笑顔で即答するジェシカに戸惑いながらも、エリアスは頼みの内容を話す。
「先ほどの戦いを見ました。ぜひ王女の護衛になっていただきたいのです」
ジェシカは一瞬愕然とした顔になる。まさかそんな話だとは夢にも思わなかったのだろう。
エリアスは頭を下げ頼んだ。
それに対してジェシカは、いやいや、と笑う。
「お金貰えるなら、あたしは何でもするよ」
よく見ると彼女はとても貧しそうな身形をしていた。隣にいる紫の髪の天使も同じような格好である。
二人とも痩せていて、体のあちこちに小さな傷があるうえ汚れている。それに着ている服も古着のようなものだ。
「ではこちらへ来ていただけますか? 少しお話ししたいのですが」
まるで勧誘でもしているかのような気分になりエリアスは不思議な感じだった。
「じゃあジェシカ、僕はその辺にいとくよー」
「待って、ノア」
離れていこうとした紫の髪の天使を引きとめるジェシカ。
「エリアス……だっけ? この子も一緒に行っていいかな」
「えぇ。構いませんよ」
彼の能力がいかほどのものかは分からないが、二人を引き離す理由は特にない。
「ではこちらへ」
エリアスは、まず二人を風呂に入れなくてはならないな、と思った。これはアンナに隠しての行動だ。つまり、彼女に勘づかれてはならない。
アンナに気づかれず二人の天使を風呂に入れる方法を何かーーその時のエリアスの頭はそれでいっぱいだった。
エリアスは汚いのが苦手なので、「とにかく早く綺麗になってほしい」という気持ちでいっぱいだった、というのもある。
◇終わり◇
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