幼き日の約束を信じていました。でも彼は変わってしまっていました。あの頃の言葉を信じてきていた私が馬鹿だったのですね。

四季

文字の大きさ
1 / 2

前編

しおりを挟む

 幼き日、私は、異性ながら気の合う友人であったウードレッシと将来婚約しようと話していた。

「二十歳になったらあたしたちきっと婚約しようね!」
「うん! で、結婚するんだ!」

 私は信じていた。
 彼も同じ気持ちでいてくれているのだろうと思っていた。

 けれど、二十歳になって再会すると、彼は別人のようになっていた。

 背が伸びるのは分かる。あの頃からかなりの年数が経っているから。誰だって子どもから大人になれば背は伸びるものだ、私だってそう。だからその変化に関しては驚く要素はない。

 でも、何だか妙に日焼けしているし、髪の毛は虹色だし、耳にはピアスだらけ――何というか、馴染めない感じだ。

「やぁ久しぶり、リーナ」
「久々ね。っていうか、髪の毛そんな派手な色だったかしら?」
「ああこれな、染めたんだよ」
「へえ、そうなの」
「で、何で呼ばれたわけ?」
「え……」
「何なんだよ」
「覚えていないの? 昔、二十歳になったら婚約しようって……」

 すると彼は大笑い。

「馬鹿か! あんなの冗談に決まってるだろ! 本気なわけないだろ!」

 そうか。
 私は愚かだったのか。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

本を返すため婚約者の部屋へ向かったところ、女性を連れ込んでよく分からないことをしているところを目撃してしまいました。

四季
恋愛
本を返すため婚約者の部屋へ向かったところ、女性を連れ込んでよく分からないことをしているところを目撃してしまいました。

幼馴染みで婚約者だった彼に切り捨てられてしまいましたが、自分にできることをしながら生きていたところ意外な良縁に恵まれました。

四季
恋愛
マリエ・フローレニシアとダット・ティオドールは幼馴染みであり婚約者同士。 仲は悪くなかった。 だが、ダットがアレンティーナという女性と仕事で知り合った時から、二人の関係は崩れていって……。

好きな人ができたなら仕方ない、お別れしましょう

四季
恋愛
フルエリーゼとハインツは婚約者同士。 親同士は知り合いで、年が近いということもあってそこそこ親しくしていた。最初のうちは良かったのだ。 しかし、ハインツが段々、心ここに在らずのような目をするようになって……。

父が再婚してから酷い目に遭いましたが、最終的に皆罪人にして差し上げました

四季
恋愛
母親が亡くなり、父親に新しい妻が来てからというもの、私はいじめられ続けた。 だが、ただいじめられただけで終わる私ではない……!

結婚から数ヶ月が経った頃、夫が裏でこそこそ女性と会っていることを知りました。その話はどうやら事実のようなので、離婚します。

四季
恋愛
結婚から数ヶ月が経った頃、夫が裏でこそこそ女性と会っていることを知りました。その話はどうやら事実のようなので、離婚します。

婚約破棄されたので実家へ帰って編み物をしていたのですが……まさかの事件が起こりまして!? ~人生は大きく変わりました~

四季
恋愛
私ニーナは、婚約破棄されたので実家へ帰って編み物をしていたのですが……ある日のこと、まさかの事件が起こりまして!?

明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

四季
恋愛
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

夫で王子の彼には想い人がいるようですので、私は失礼します

四季
恋愛
十五の頃に特別な力を持っていると告げられた平凡な女性のロテ・フレールは、王子と結婚することとなったのだけれど……。

処理中です...